筑後川水系巨瀬川流域に特定都市河川の指定手続き開始

筑後川水系巨瀬川流域の特定都市河川指定手続き

福岡県久留米市とうきは市に流れる筑後川水系の巨瀬川において、特定都市河川浸水被害対策法に基づく「特定都市河川」の指定に向けた手続きが始まりました。この取り組みは、流域治水を実現するための重要なステップとされており、地域の洪水リスクを軽減することを目的に進められています。

この特定都市河川浸水被害対策法は、令和3年11月に全面施行され、河川の安全性向上と地域の防災力強化を図るために設けられた法律です。国土交通省はこの法律に基づき、全国の河川において特定都市河川の指定を徐々に広げており、新たな法律や予算制度を活用した流域治水の推進を目指しています。

背景と目的

筑後川水系巨瀬川流域では、過去にたびたび浸水被害が発生しており、地域住民にとっては大きな懸念となっています。このため、特定都市河川として指定することで、集中的に対策を講じることが可能になります。特定都市河川の指定を受けた場合、流域全体での治水対策の強化が期待されるため、安心して暮らせる環境作りが進むことになるのです。

今回の手続きでは、巨瀬川流域に関連する福岡県、久留米市、うきは市の各関係機関に意見を求めることが予定されています。この意見聴取を通じて、地域のニーズを反映した治水対策を行うことが目指されています。

次世代へ引き継ぐ取り組み

国土交通省が推進する流域治水の取り組みは、単に現在のリスクを軽減するだけでなく、次世代に今の環境を良い形で引き継ぐための策略でもあります。治水対策の強化は、地域住民が安心して生活できる基盤を作ることを目指しているのです。特定都市河川の指定により、地域の防災力向上や避難計画の見直し、さらには、それに伴う地域活性化の効果も期待されています。

このタイミングで、地域の水管理や国土の保全に関する意識も高まることでしょう。水の安全を確保することは、地域の発展にもつながる大きな一歩であり、地域住民の参画を促す要因ともなるのです。