モビリティリゾートもてぎでのローカル5G実証実験
2024年7月29日、京セラみらいエンビジョン株式会社(KCME)が、モビリティリゾートもてぎでのローカル5Gの実証実験を発表しました。この実証実験は、8月から11月にかけて行われ、高速移動体通信の可能性を探る重要な取り組みです。
実証実験の目的と概要
今回の実証実験では、Quanta Cloud Technology(QCT)が提供するローカル5Gシステムを使用し、モビリティリゾートもてぎという国際格式のサーキットにおいて、厳しい走行環境下での通信の安定性・速度を測定します。特に、走行中の車両に搭載された端末との通信性能を検証し、ローカル5Gの実用性を探求します。
さらに、高速通信が求められる状況においては、5Gコアネットワーク(5GC)とベースバンド装置(BBU)の間の通信に、衛星通信であるスターリンクが利用されます。これにより、ローカル5Gの設置柔軟性を確認し、その応用が期待できる新たな可能性を見込んでいます。
ローカル5Gのメリット
ローカル5Gは、特定の企業や自治体が独自にプライベートな無線ネットワークを構築できる技術です。大容量データの送受信が可能で、低遅延かつ多接続環境が整えられるため、他のユーザーから影響を受けずに利用できます。このため、特に混雑する場所や特殊な走行環境での通信が求められる場面において非常に高い効果を発揮します。
京セラみらいエンビジョンは、短期間で手軽にローカル5Gを利用できる「サブスク5G」というサービスを提供し、この新たな通信技術の商用化を視野に入れた取り組みを促進しています。利用者は手軽に高機能な通信環境を手に入れることができ、さまざまなビジネスチャンスを生み出せるのです。
企業の背景と理念
京セラみらいエンビジョンは、通信、医療、教育、安全といった7つの分野の課題に対して、持続可能な解決策を提供することをミッションとしています。これまでの通信エンジニアリング技術と最新のICTテクノロジーを融合させ、地域の発展や企業のビジネス環境の向上に貢献しています。
一方、テクノレント株式会社は1983年に設立され、ハイテク機器のレンタルサービスを中心に様々なニーズに応えるサービスを提供しています。テクノレントとの協力により、KCMEは実証実験に必要な機材を提供し、ローカル5Gの効果を最大限に引き出します。
今後の展望
KCMEは、今回の実証実験を通じて得られたデータを基に、更なるローカル5G技術のビジネス展開に向けて邁進していく所存です。この実験が成功すれば、将来の通信基盤としてのローカル5Gの重要性が一層高まり、様々な業界での応用が進むことが期待されます。進化し続ける通信技術が、私たちの生活やビジネスにどのような影響を及ぼすのか、今後の動向に注目です。