ブラザーが新ソフト「AccuLine X」を発表
名古屋に本社を置くブラザー工業株式会社が、国内販売子会社であるブラザー販売株式会社を通じて、10月に新たな自動位置合わせソフトウェア「AccuLine X」を発表しました。このソフトウェアは、ガーメントプリンターGTXシリーズでの使用を想定して開発されており、特に刺しゅうの上から印刷を行う「DTE」(Direct to Embroidery)技法に特化しています。従来の方法では手間がかかる位置合わせを自動化することで、より高精度で効率の良い作業を実現します。
ガーメントプリンターの可能性
ガーメントプリンターは、作成したデジタルデザインを衣類に直接印刷することを可能にする印刷機です。特に、刺しゅうの上に印刷を行う技術は、従来の刺しゅうでは表現が難しいデザインを実現する重要な手段となります。そこで登場するのが、「AccuLine X」です。このソフトウェアは、刺しゅうの画像をカメラで捉え、そのエッジや特徴点を分析する仕組みで、精確な位置合わせを実現します。
生産性の向上
「AccuLine X」による自動位置合わせは、印刷工程のミスを減少させるだけでなく、生産効率も向上させます。特に、複数の刺しゅうに対して同時に印刷データの調整を行えるため、作業者の手間が大幅に削減されます。
例えば、数種類の刺しゅうデザインがある場合でも、一度の準備でまとめて印刷することが可能になります。これによって、時間とコストの削減を同時に達成できます。
細かな表現を可能にする技術
デジタル印刷の最大のメリットは、細かな表現力です。特に、「AccuLine X」を使用して白などの単色刺しゅうの上にデジタル印刷を施すことで、これまで難しかったグラデーションや繊細な表現が実現可能になります。GTXシリーズは、最高1200dpiの解像度を誇り、鮮やかなインクがフルカラーで表現できるため、Tシャツやユニフォーム、ワッペンなどのオーダーグッズに高品質な仕上がりを提供します。
業務改善を可能にする「DTE」技法
また、多色刺しゅうに伴う糸切りや糸替えの作業を最小限に抑えることができるのも、DTE技法の大きな特徴です。この技法を導入することで、業務のスピードアップとコスト削減が見込まれ、より効率的な生産体制の構築が可能となります。さらに、GTXシリーズのプリントヘッドは、刺しゅうの凹凸にもしっかりとインクをのせることができ、その結果、均一な仕上がりを実現します。
追加のハードウェアとお問い合わせ
「AccuLine X」の発売に伴って、推奨カメラハードウェアも新たに提供される予定です。「DTE2040」と「DTE2060」のモデルは、ブラザーグループで調達した高品質の製品です。これにより、ユーザーは各設計に最適な環境で作業することができ、さらなる効率化が図れます。
商品に関する詳しい情報は、ブラザーの公式サイトを訪れて確認してください。サポートが必要な場合は専用ダイヤルを通じて、お問い合わせをお待ちしております。
公式製品ページ:
ブラザー製品ページ
サポートサイト:
ブラザーサポート
商用・大判プリンター専用ダイヤル: TEL 0570-074-116
このように、「AccuLine X」はガーメントプリンターの可能性を大きく広げるソフトウェアです。刺しゅうビジネスをさらに発展させるための新しい一歩として、多くのデザイナーや印刷業者にとって注目のアイテムになることでしょう。