ランサムウェアの実態
2024-08-29 14:41:03

ランサムウェア攻撃の最新実態:バラクーダネットワークスの調査結果からわかる被害の傾向と対策

ランサムウェア攻撃の最新実態



近年悪化の一途を辿るサイバーセキュリティの脅威、特にランサムウェア攻撃。その防止策や被害状況について、次第に明らかになってきた新たなデータが、バラクーダネットワークスの調査結果から浮かび上がっています。この調査によると、検知されたランサムウェア攻撃の44%は、ラテラルムーブメント中に発見されています。今回は、この調査結果をもとに、現状のランサムウェア攻撃とその対策について深掘りしていきます。

ラテラルムーブメントの重要性



ラテラルムーブメントとは、ネットワーク内での攻撃者の横移動を指し、攻撃者が侵入した後に他のシステムへ足場を広げる手法です。本調査では、このラテラルムーブメントがサイバーセキュリティの最前線でどのように機能するのか、非常に重要な指標として浮かび上がりました。実際、発見されたインシデントのうち、約半数がこの段階で検知されています。

医療機関が狙われる背景



調査結果によれば、過去12カ月間に報告された無作為の200件のランサムウェア攻撃のうち、21%が医療機関を標的にしています。この傾向は1年前から上昇しており、医療機関のセキュリティが脆弱であることが影響していると考えられます。多くの医療施設は古いシステムを使用し、サイバー攻撃に対する防護が不十分であるため、攻撃者にとって魅力的なターゲットとなっています。

加えて、製造業やテック業界も依然として多くの攻撃を受けており、これらの業界におけるサイバーセキュリティ対策の重要性が増しています。特に製造業は14%がターゲットとなり、テクノロジー業界に至っては13%の攻撃が記録されています。この驚くべき数字は、業界全体に対する脅威の現状を物語っています。

ランサムウェア・アズ・ア・サービス(RaaS)モデル



最近の調査によると、最も一般的なランサムウェアの一部は、RaaSモデルを採用していることがわかりました。このモデルでは、攻撃者が用意したツールを使って簡単に攻撃を行うことが可能で、LockBitやALPHVなどの有名なランサムウェアもここに含まれます。特にLockBitは、過去12カ月間で識別された攻撃の約18%を占める一因となっています。

防御の必要性



このような多様化する脅威に対抗するためには、企業や組織はより効果的な防御策を講じる必要があります。バラクーダネットワークスのアダム・カーンVPは、「攻撃者は市販のツールを悪用することが多く、パターンを変えながらリアルタイムで戦術を調整している」と指摘しています。そのため、マルチレイヤーの検出システムが必須です。

AIを活用した多層防御



多層防御は、特にランサムウェアのような常に変化する脅威に対して不可欠です。バラクーダは、AIを活用して、攻撃を見抜くための複数のレイヤーが必要であると強調しています。これにより、攻撃が完全に展開される前に、セキュリティチームが迅速に介入する機会が生まれます。さらに、定期的なセキュリティ意識向上トレーニングも重要で、従業員が脅威に気づくことができる環境を整えることが求められます。

まとめ



このように、ランサムウェア攻撃の現状は非常に危険な状態にありますが、適切な防御策を講じることで、その影響を最小限に抑えることが可能です。バラクーダネットワークスが提供する詳細なレポートは、企業が今後の攻撃に対してどう対応すべきか、明確な指針を提供しています。

詳しい調査データや対策については、バラクーダネットワークスの公式ブログからご覧ください。


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会社情報

会社名
バラクーダネットワークスジャパン株式会社
住所
東京都品川区西五反田8-3-16西五反田8丁目ビル5階
電話番号
03-5436-6235

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