イーベイ・ジャパンと楽天ラクマが提携
2025年2月下旬、イーベイ・ジャパンは楽天グループが運営するフリマアプリ「楽天ラクマ」との提携を発表し、「ラクマ海外出品おまかせプラン」の提供を開始します。これにより、日本のセラーはeBayのプラットフォームを通じて、自らの商品を海外市場に展開できる新たな機会を得ます。
新たな販売チャネルの開設
この新プランでは、特にファッションアイテムに焦点を当てており、eBayの米国サイト(ebay.com)で楽天ラクマの「ラクマ公式ショップ」に出店されている一部の商品を購入できるようになります。これにより、国内で取り扱っているリユース商品を、海外に向けて簡単に販売できる仕組みが整いました。
申し込みと条件
「ラクマ海外出品おまかせプラン」への申し込みは、ラクマ公式ショップ出店者専用フォームを通じて本日から始まり、2025年2月の本格提供に向けて準備が進められています。出品できる商品は、ファッションアイテムに限られ、その中には レディース・メンズ服、バッグ、時計、アクセサリーなどが含まれます。条件としては、中古品であり、ワシントン条約やeBayの禁止商品に該当しないことが求められます。また、ラクマ公式ショップ運用歴が3ヶ月以上であることも必須です。
真贋保証サービスの導入
特に注目すべきは、出品された商品は、「eBay真贋保証サービス(eBay Authenticity Guarantee)」の対象になる点です。このサービスでは、ブランド品の鑑定が無料で行われるため、バイヤーは安心して商品を購入できます。最初はハンドバッグカテゴリーから始まり、今後は対象商品のカテゴリーが徐々に拡充される予定です。
高価格商品も出品可能に
このプランの開始に伴い、ハンドバッグカテゴリーでは出品金額の上限がなくなるため、今まで出品が難しかった高価格のブランド品も取り扱えるようになります。これは、さらなる商品の多様性を促進し、バイヤーにより多くの選択肢を提供することを目的としています。
越境EC市場の活性化
イーベイ・ジャパンによる統計データによれば、eBayでの日本セラーによる販売額は2024年の第3四半期で過去の実績と同様に、レディースアパレルやバッグが上位を占めています。このことからも、ファッションアイテムへの需要の高まりが伺えます。
楽天ラクマの役割
「楽天ラクマ」は、日本初のフリマアプリ「フリル」と「ラクマ」が統合され、2018年に誕生しました。サーキュレーション市場の活性化を目指し、物を捨てずに循環させる「循環の輪」を広げています。今回の提携で、ファッションアイテムの月販額が伸びることが期待されており、越境ECのさらなる発展に寄与することが見込まれています。
まとめ
イーベイ・ジャパンと楽天ラクマの提携は、国内の小売業者にとって国際市場へのアクセスを容易にし、特にファッションアイテムの販売に新たな道を開くものです。越境ECの促進は日本のセラーに対して新たな可能性を提示し、今後の展開に注目が集まります。