株式会社レンタルのニッケンが誇る墨出しロボットが受賞
2024年1月14日、株式会社レンタルのニッケン(本社:東京都港区)は、同社が開発に関わった
墨出しロボットSUMIDASが
超モノづくり部品大賞の「生活・社会課題ソリューション関連部品賞」を受賞したことを発表しました。この受賞は、建築業界における画期的な技術革新を示すものであり、自動化による効率的な施工が期待されます。
墨出しロボットSUMIDASとは?
墨出しロボットSUMIDASは、建築施工において不可欠な
墨出し作業を自動化する自走式ロボットシステムです。墨出しとは、建物の構造物を設置するための位置を正確に示すために行う作業で、従来の手作業では非常に時間がかかる上にミスが生じる可能性もありました。このロボットは、竹中工務店が基本特許を考案し、未来機械が商用化を担当しました。そして、レンタルのニッケンが2023年11月からロボットのレンタル事業を開始しました。
特徴と利点
墨出しロボットSUMIDASには多くの利点があり、その一部を以下に示します:
1.
精密な測量:3次元レーザ測量機を使用し、ミリ単位での精密な墨出しが可能です。
2.
コスト低減:自動追尾機能を持たない測量機を採用し、制作コストを抑えています。
3.
作業効率の向上:多くの墨出し位置に対して作業順序を最適化し、作業の効率を向上させています。
4.
クラウドアプリによるデータ生成:CADデータからロボット用の作業データを生成するクラウドアプリも開発されています。
5.
夜間作業の活用:業務終了後にロボットをセットすることで、夜間に自動で作業を行い、時間の有効活用が可能です。
性能と安全性
墨出しロボットは、以下の技術的な仕様を持っています:
- - 作業範囲:測量機を中心とした半径20mの領域で作業を行います。
- - 移動経路の最適化:最新の探索方法を使用し、作業時間を24%改善することが実証されています。
- - 安全対策:作業エリアを設定し、障害物を回避しながら動作することができます。また、万が一の障害物衝突にも配慮した設計となっており、緊急停止機能が作動します。リチウム電池の長寿命特性を考慮して、充電率は最大80%を保持する設計です。
未来への展望
レンタルのニッケンは、今後もお客様のニーズに対応し、安心・安全なレンタル事業を提供していく姿勢を貫いていくとしています。加えて、環境対策や商品開発にも注力していく方針を明示しており、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。
この受賞を機に、墨出しロボットがより広い範囲で活用され、業界に革新をもたらすことが期待されます。