震災で中止の成人式、無償撮影で希望を届けるプロジェクト

震災で中止された成人式、無償撮影を実施したフォトジェリッシュ金沢

2024年令和6年に発生した能登半島震災の影響で、多くの市町で成人式が中止になりました。特に、七尾市や輪島市など12の市町はこの措置を取らざるを得ませんでした。そのため、対象となる若者たち、合計で2,754名は大事な節目の瞬間を迎えることなく過ごすことになりました。これは、対象者が石川県全体の約2割を占める大きな問題です。

このような状況を受けて、フォトジェリッシュ金沢（石川県金沢市）は嬉しいニュースを発表しました。彼らは震災の影響で成人式が中止となった地域に住む二十歳の若者に向けて、無償で写真撮影を行うプロジェクトを開始しました。具体的には、振袖や袴の着付け、ヘアメイク、さらにプロのカメラマンによる写真撮影までを無料で提供します。通常、この成人撮影のサービスは77,000円（税込）ですが、震災で影響を受けた若者たちにはその費用を一切負担していただきません。

1月18日時点では、すでに6名からの問い合わせがあり、そのうち3名の撮影日程も決定しています。SNSを通じた告知により、特に輪島市からの関心が高まっているとのことです。これは、希望を失いかけていた多くの若者に、少しでも明るい気持ちを取り戻してもらえるきっかけとなります。

フォトジェリッシュ金沢は、地域密着型のフォトスタジオとして多くのお客様に育てていただいてきました。この背景には、代表が七尾市出身であることから、地元に対する強い想いがあります。代表は「このプロジェクトを通じて、希望を失いかけていた若者たちにもう一度未来への期待を持ってもらい、復興のエネルギー源となってもらえれば」と話しています。

震災での厳しい状況に直面している地域で、このような取り組みが行われることは大変意義深いものです。地域の力を信じ、若者たちの活動が未来へと繋がることを願っています。この企画は、1月中に続けられ、写真撮影を通じて多くの若者の笑顔が戻ることを期待しています。

このような形で地域の復興を後押しし、多くの若者が明るい未来を信じて活動できる社会を実現していくために、フォトジェリッシュ金沢の取り組みは大切な一歩です。震災の記憶を共有しながら、共に未来へ向かって進んでいく彼らの姿勢は、地域全体に希望をもたらすでしょう。