逆輸入型地方創生モデルを掲げるh.u.g-flowerの挑戦
岐阜県岐阜市に本社を置く株式会社HUG-FLOWERが、注目のプロジェクトを発表しました。自社のECサイトを改装し、期間限定でクラウドファンディングを行うという新しい試みです。この取り組みは、横浜と東京で培ったブランド力を岐阜に還元し、地域の活性化を図る「逆輸入型地方創生モデル」として注目されています。
プロジェクトの背景
h.u.g-flowerは、2008年に岐阜でスタートし、その後グルテンフリーのチーズテリーヌブランドとして成長を遂げました。特に2019年からは、岐阜、横浜、東京での販売を展開し、累計販売本数は10万本を超え、最大2,800本を売り上げるなど、多くの支持を受けてきました。
ただし、2023年には外部トラブルの影響で岐阜店を閉店するという不本意な結果に。一方で、横浜や東京での需要は増加しており、現行の製造拠点のキャパシティが限界に達していました。
そのような中で、再び岐阜に店舗を復活させるという強い思いと、持続可能な製造体制を整える必要性が重なり、今回のプロジェクトが立ち上がったのです。
プロジェクトの具体的な特徴
h.u.g-flowerのクラウドファンディングは、以下のような特長を持っています。
1.
自社クラウドファンディング方式
外部のサービスに頼らず、自社のECサイトを活用してクラウドファンディングを実施します。これにより、手数料を削減し、集まった資金を商品の開発や地域特化型のプロジェクト運営に有効活用できます。
2.
会員基盤の活用
すでに1万人を超える会員が存在するため、新たな登録手続きが不要です。「支援したい」という欲求が湧いた瞬間に、最短の操作で支援が完了できます。
3.
ブランドの世界観を保持
自社サイトで完結するため、h.u.g-flowerの統一感のあるブランド体験を提供可能です。購入体験や商品の紹介、物語の共有もすべて同じトーンで伝えられます。
4.
逆輸入型地方創生の実現
都市部で育てたブランド力を地元岐阜へ再還流させる取り組みです。岐阜の特産物を使用した商品を製造・販売し、地域経済の活性化を目指しています。
地域特産物を活かした商品開発
具体的には、岐阜の特産物である枝豆や飛騨モモ、飛騨リンゴを使ったチーズテリーヌなど、地域の素材を活かした新商品を開発していく予定です。これにより、地元の農家や生産者との連携を深め、地域の雇用創出にも寄与します。
また、過去にも岐阜の特産物を用いた限定商品の販売を行っており、その結果、消費者からの反響も良好でした。これを受け、今後はさらに新しい素材やアイデアを導入し、地域を挙げて食文化を発信する計画です。
クラウドファンディングの詳細
今回のクラウドファンディングは2025年9月28日から11月12日までの45日間で行われ、目標金額は300万円です。リターン内容には、既存のチーズテリーヌや岐阜の素材を用いた期間限定商品、さらには追加支援が可能なプランも設けられています。特に、商品購入者が追加で支援できるシステムは、地域の店舗再開や製造設備の強化に直結します。
最後に
代表の遠藤氏は、「我々は岐阜に再び根を張ります。地域特産物を使いながら、地元経済を循環させていく『逆輸入型地方創生モデル』への挑戦です。」とコメントしています。
このプロジェクトはただの店舗再開にとどまらず、地域経済や文化に新たな息吹を吹き込む大きな一歩となることが期待されています。