byFoodがANAと連携し、訪日外国人向けグルメ体験を加速
株式会社テーブルクロスが運営する訪日外国人向け食体験プラットフォーム「byFood(バイフード)」が全日本空輸株式会社(ANA)と提携し、地方体験の接点を拡充することを発表しました。この連携により、ANAのモバイルアプリおよび国際線予約サイトに訪日旅行者向けの新たな体験導線を設けました。これにより、旅行前や旅行中に日本の食文化体験を気軽に紹介・予約できるようになります。
旅行者にとっての「食」の重要性
近年、旅行における「食」の重要性は高まっています。国連世界観光機関(UNWTO)の調査によると、旅行者の88%が目的地選定において食文化が重要であると回答しています。一方、アメリカの旅行調査機関Skiftの2023年レポートでは、過去5年で「食体験を旅行の主な動機とする旅行者」の割合が急増しており、特にアジア地域では食を目的とする旅行が定着しています。
ただし、Google Travel Insights(2024)の分析によると、旅行者の約80%が旅行前にモバイル端末で情報収集を行いつつも、実際的な予約に至る割合は低いとの報告もあり、情報と予約間の「断絶」が問題視されています。このコミュニケーションの欠如に対応するのが、byFoodとANAの提携です。
byFoodとANAの新たな導線
ANAアプリの「Hotels/Cars」セクションに、byFoodが提供する多様な食体験を紹介する「Recommended Experience」カルーセルが新設されました。この新機能によって、旅行中に移動手段を考える際に自然と食文化体験にも目が向く設計がされています。また、ANAの国際線予約ページには「EXPLORE JAPAN」というバナーが設置されており、クリック指定によって最適化されたランディングページへ遷移し、byFoodの体験情報が表示される仕組みです。これにより、旅行前から体験コンテンツに触れられる機会が増え、予約行動が促進されることが期待されています。
将来展望と多言語対応
近年の観光関連調査でも、旅行者の行動は「その土地特有の体験」により影響を受けることが明らかにされています。そんな中、byFoodは航空券や移動手段を利用しつつ、地域の食体験に直結する導線を設計しており、地方誘客の成功に寄与することを目指しています。
今後は、英語に加え中国語や韓国語に対応し、更にアジア地域の訪日旅行者層へのアプローチを強化していく予定です。また、サイトのユーザーインターフェースを改善し、体験の掲載数も増やして、より利便性の高い予約環境を提供してゆくことを目指します。
byFoodの社会的貢献
「byFood」は日本独自のグルメと食文化を通じてガストロノミーツーリズムを推進するため、訪日外国人向けの社会貢献型プラットフォームとしても展開しています。予約や注文ごとに10食分の給食が発展途上国の子供たちに寄付される仕組みがあり、2025年までに約89万食を支援した実績があります。
日本と世界を食の力でつなぐ架け橋として、byFoodは今後もその役割を果たしていくことでしょう。
会社情報
- - 会社名: 株式会社テーブルクロス
- - 代表者: CEO 城宝 薫 / COO トソ・セルカン
- - 所在地: 東京都渋谷区千駄ヶ谷5-27-5 リンクスクエア新宿Wework16階
- - ウェブサイト: テーブルクロス公式サイト