冬の暖房器具使用前に確認すべきポイントと安全対策
長引く暑さが終わり、秋の気配が漂い始めると、私たちは暖房器具の準備を始める時期がやってきます。冬を快適に過ごすための必須アイテムですが、暖房器具は放置すると火災などの事故を引き起こす原因となることがあります。独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)は、最近5年間に関する暖房器具の事故情報を発表しました。これによれば、実に596件の事故が報告され、その多くが電気ストーブや石油ストーブに関連しています。これを受けて、暖房器具の使用前には必ず点検を行うことが重要です。
暖房器具の事故を未然に防ぐための4+1のポイント
暖房器具の事故を防ぐためには、以下のポイントに注意を払うことが肝心です。
電気暖房器具の4つの点検ポイント
1.
電源コードとプラグの確認: 変形や破損がないか、またコンセントがたこ足配線になっていないか注意しましょう。
2.
本体の異常チェック: 製品の外観に変色や変形がないか確認することが大切です。
3.
転倒時オフ機能の確認: 製品が倒れた際に自動的に電源が切れる機能が正常に作動するか試しましょう。
4.
リコール情報のチェック: お使いの製品がリコール対象でないか確認してください。
石油暖房器具の4つの点検ポイント
1.
ほこりの除去: ほこりが溜まっていないか、燃焼部や周辺を掃除しましょう。
2.
自動消火装置の点検: 対震自動消火装置が正しく作動しているか確認することが必須です。
3.
新しい灯油を使用: 昨シーズンの灯油は使わず新しいものを使用し、保管方法にも注意しましょう。
4.
給油口のチェック: カートリッジタンクの給油口がしっかり閉まっているか確認し、漏れがないか注意してください。
使用中の注意ポイント
- - 距離の確保: 暖房器具と壁や可燃物との距離が十分か確認し、特に洗濯物は乾かさないようにしましょう。周囲に可燃物があると、簡単に火災に繋がります。
これらのポイントをチェックすることで、冬を安心して過ごすことができるでしょう。特にストーブやヒーターは直接火を扱うため、一歩間違えると重大な事故につながる恐れがあります。
統計データに見る暖房器具の事故状況
NITEの報告によると、過去5年間に発生した暖房器具の事故は596件に及びます。特に、電気ストーブと石油ストーブに関連する事故が約80%を占めており、火災事例が多かったことが特徴です。事故は11月から伸び始め、12月にはピークに達することが確認されています。これらのデータは、冬の訪れに伴っての使用増加が事故につながる可能性を示唆しています。
製品別の事故状況
電気暖房器具に関しては、過去5年間で208件の事故があり、そのほとんどが火災事故や周囲への拡大被害を伴っています。一方、石油暖房器具では263件の事故が報告され、人的被害が発生するケースも見受けられます。特に注意が必要なのは、使用中にカートリッジタンクの給油時に灯油が漏れる事故や、可燃物との接触による火災です。
事故を防ぐために
冬を迎える際は、これらの注意点をしっかりと確認し、暖房器具を安全に使用してください。また、通年通して製品安全に関する情報を追うことで、万が一の事故を未然に防ぎましょう。快適な冬を楽しむためには、日々の点検と管理が欠かせません。NITEでは製品事故に関する情報を随時公開しているため、定期的にチェックすることをお勧めします。安全で温かい冬を迎えましょう。