経営者とNPOの新しい連携を模索するボードマッチイベント
東京都品川区に拠点を置くNPO法人クロスフィールズが、経営分野の専門家とソーシャルセクターをつなぐ「ボード越境イニシアティブ」を展開しています。この取り組みは、ビジネス界の経営層がNPOに参画し、社会課題へのアプローチを強化することを目的としています。特に、経済同友会と新公益連盟との連携により、経営者たちがNPOに経営参画するための新たなプロジェクトがスタートしました。
ボードマッチイベントの概要
この活動の一環として、2024年9月13日及び20日の2日間には、経済同友会と共同でボードマッチイベントを開催します。このイベントは、参画候補者と受入希望のNPOが互いを理解し、協力関係を築くためのものです。各日には、企業参加者約20名程度と受入団体5団体の参加が見込まれています。
イベントの詳細
- - 日時: ① 2024年9月13日(金) 17:00-20:00 ② 2024年9月20日(金) 17:00-20:00
- - 会場: FLAT BASE(東京メトロ 銀座線「外苑前駅」より徒歩1分、東京都港区南青山)
- - 参加内容: 有識者による講演、企業参加者の自己紹介、NPOのプレゼンテーション、個別対話セッション等が行われます。
昨今、企業とNPOの協働は急速に進展していますが、役員レベルでの交流はまだ限定的です。こうした中、米国で行われる「ボードマッチ」を日本で展開することで、両セクターの経営層同士の連携を強化し、共同で社会課題に取り組むムーブメントを広める狙いがあります。
高まる関心
2024年7月に行われた事前説明会には、経済同友会の会員企業から50名以上が参加しました。さらに、このボードマッチイベントには各回5-6の受入団体が参加し、経営者たちとの協働の可能性を探ります。このプロジェクトを通じて、マッチングが成立した参画者は4-5ヶ月間、NPOにアドバイザーとして試験的に経営参画し、その後、正式な役職の参画を決定する流れとなります。
特に注目すべきは、2023年に行われた第1回ボードマッチで、受入希望のNPOと経営層15名が参加し、計8組のマッチングが成功した実績です。これにより、経営者たちは自身のスキルや経験を活かして半年間にわたりアドバイザーとしてNPOの課題解決に貢献しました。
共助資本主義の実現に向けて
経済同友会は、2023年に『共助資本主義』の概念を掲げ、民間企業がソーシャルセクターと連携しながら社会課題の解決に取り組む姿勢を示しています。このアプローチは新たな需要やイノベーションの創出を目指し、2023年には共助資本主義に特化した連携協定も結ばれました。
新公益連盟では、ビジネスパーソンがNPOの現場を訪問し、交流を深める「フィールドビジット」など、様々な活動が行われています。今回のボードマッチは、企業とNPOの連携をより強固にする重要な機会と位置付けられています。
メディア関係者へ
ボードマッチイベントは完全招待制ですが、メディア関係者向けに参加枠も用意されています。取材を希望される方は、クロスフィールズ広報までお問い合わせください。
連絡先:
[email protected]
担当: 西川/松本