群馬銀行とフューチャーアーキテクトが共同開発
群馬銀行とフューチャーアーキテクト株式会社は、次世代の融資業務を支えるために生成AIを活用した新しいシステムの開発に着手しました。2025年11月より始まるこのプロジェクトは、群馬銀行が2014年から利用している戦略業務系システム「FutureBANK」と密接に連携します。
この新システムの開発は群馬銀行の中期経営計画『Growth with“Purpose”』に基づいており、特に「DX・業務改革」「データ利活用」「人的資本」といった要素を重視しています。フューチャーアーキテクトは、ビジネスコンサルティングからシステム実装までの一貫したサービスを提供し、先進的なテクノロジーを駆使して幅広い業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進しています。特に金融業界においては、30を超える地域銀行に対してコンサルティングを行い、独自に開発したフルオープンAPI勘定系「次世代バンキングシステム」や「FutureBANK」を提供しています。
この新しいプロジェクトは、2024年に共に取り組んだ「融資業務領域における生成AI活用の実証実験」に基づいています。AIの力を借りて融資業務のプロセス全体を支援するというビジョンを持っており、業務の品質向上と生産性の向上を目指します。実証実験を通じて、フューチャーアーキテクトは、生成AIを業務にどのように効果的に組み込むかを模索し、実際にその適用性を確認しています。
生成AIを活用した新システムの具体的な機能
新システムには以下のような特徴があります。
1.
融資業務のAIナビゲーション
- 新システムでは、行内のマニュアルや「FutureBANK」に蓄積されたデータを活用し、経験の少ない行員でも利用しやすいAIナビゲーションを提供します。AIによるワンクリックリサーチ機能を使って、決算書分析などの労力を大幅に削減し、誰でも安定したプロセスで業務を遂行できるようにサポートします。
2.
アナログからデジタルへの転換
- アナログの業務プロセスをデジタル化し、生成AIを活用して情報の取得を容易にします。これにより、これまでデータ化が難しかった情報も簡単に扱えるようになり、業務の効率化が図られます。
このシステムの導入により、群馬銀行は業務のスピードと品質を同時に向上させ、顧客に対するサービスの質も高められるでしょう。また、データの収集・蓄積に基づく「自律的なAI活用サイクル」を確立することで、データの価値をさらに引き出すことが期待されています。
フューチャーアーキテクトは、AI分野の研究開発を続けながら、構想から実装までのサポートを行うAIコンサルティングサービスも展開しています。その技術力と経験を駆使して、顧客のDXを加速させる役割を果たします。両社は今後も経営戦略の実現や社会課題の解決に向けて協力し、新たな価値を提供していくことを目指しています。
この取り組みは、デジタル金融の未来を形作る一歩になることでしょう。