宇宙を舞台にした新しい冒険、TENACIOUSローバーのドキュメンタリー公開
株式会社ispace(東京都中央区)がルクセンブルク宇宙機関(LSA)と共に手がけたドキュメンタリー動画が公開されました。この動画は、欧州初のマイクロローバーであるTENACIOUSローバーの開発の裏側を映し出しています。このローバーは、ispaceの欧州法人であるispace EUROPE S.A.がルクセンブルクで独自に設計・製造・試験を行ったもので、最近発表されたRESILIENCEランダーに搭載されて月に向かって打ち上げられました。
ドキュメンタリーは4つのエピソードから成り立っており、本日公開された第1話では、LSAのCEO Marc Serres氏とispace EUROPEのCEO Julien Lamamy氏が月面探査の海を超えた官民連携の重要性について語り合います。将来的には、ルクセンブルク政府の関係者やESRICのメンバーも登場する予定です。
また、動画は公式YouTubeやSNS、LSAのウェブサイトで視聴可能で、今後、ミッション2期間にわたり、続編となる第2話以降が毎月公開される予定です。
TENACIOUSローバーの役割とミッションの進捗
ispaceは現在、ミッション2のSuccess 4まで達成しており、RESILIENCEランダーは次のステップである月フライバイに向けて準備が整っています。このフライバイが成功すれば、日本の民間企業として初の快挙となることでしょう。
ispace EUROPEのJulien-Alexandre Lamamy氏は、「我々はルクセンブルク宇宙機関との長期にわたる良好な関係を築いてきました。このドキュメンタリーを通じて、TENACIOUSローバーの開発の舞台裏や関係者の想いを広めることに期待しています」とコメントしています。
ルクセンブルク宇宙機関の副CEO、Mathias Link氏は、このプロジェクトがルクセンブルクにとっての大きなマイルストーンであり、どのように月面探査車が開発されたかを示し、より多くの人にTENACIOUSローバーへの関心を持ってもらうための機会になると述べています。
企業としての成長と未来への展望
ispaceは、2017年に設立されたルクセンブルクに拠点を置く企業で、宇宙資源の商業化をサポートするために、政府と協力してきました。現在、約300人のスタッフを擁し、月面資源開発を行っています。
「Expand our planet. Expand our future.」というビジョンのもと、ispaceは月面でのビジネス展開に向けた様々なプロジェクトを推進しています。2025年に打ち上げられる予定のミッション2では、日本法人が指揮し、その後のミッション3は米国法人による実施が計画されています。
ispaceは、月面探索のミッションを通じて、世界各国の政府や企業からの需要に応え、宇宙資源開発をさらに進化させていく考えです。今後の展開に目が離せません!