新技術の開発!
2016-10-24 10:00:10
家電ごとの利用状況を一括解析する新技術の開発に成功!
家庭の電力使用を革新する新技術とは
近年、省エネルギーや家庭の電力管理が注目される中、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成を受けたインフォメティス株式会社が、家電ごとの電力利用状況を推定できる革新的な技術を開発しました。この機器分離推定技術は、家庭内の電力使用を簡単かつ効率的に把握するためのものです。
機器分離推定技術の概要
この技術は、家庭の分電盤に取り付けられたセンサーを使用し、全体の電流を測定します。その測定結果を分析することで、各家電がどれだけの電力を使用しているのかを推定することが可能です。従来は個々の家電にセンサーを設置したり、各回路を別々に測定したりする必要があり、手間とコストがかかるものでしたが、この新しい手法により、効率よくデータを収集することが可能になります。
クラウド処理によるコスト削減の実現
ただし、電流の測定結果を分析するためには膨大な計算が必要であり、処理を行うクラウド上のサーバーのランニングコストが商用化の障壁となっていました。そこで、同社は機器分離推定アルゴリズムの最適化を行い、処理時間を従来の1/4から1/16にまで短縮しました。これにより、サーバーコストを大幅に削減し、実用的な価格でサービスを提供する目処を立てることができました。
スマートメーターとの連携も視野に
さらに、今回の研究ではセンサーに搭載するファームウェアについても確認が行われました。現存するスマートメーターと同等の構成を持つセンサーにこの技術を実装することで、データの測定・収集が可能であることを証明しました。これにより、将来的にはスマートメーターへの技術的実装が期待されます。
インフォメティス株式会社の取り組み
インフォメティス株式会社は2013年に設立され、ソニーからのカーブアウト企業としてスタートしました。AIを活用した家電分離推定技術を主軸に事業展開を行っており、国内外の有名研究機関との連携が特徴です。理化学研究所革新知能統合研究センターの杉山将氏をアドバイザーとして迎え、同時に英国・ケンブリッジ大学のズービン・ガラマーニ氏ともアドバイザリー契約を結ぶなど、その研究は国際的にも評価されています。
この新技術の実用化により、家庭内のエネルギー管理がより効率化され、持続可能な社会への貢献が期待されています。今後の動向に注目です。
会社情報
- 会社名
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インフォメティス株式会社
- 住所
- 東京都港区芝公園1-8-20H¹O芝公園
- 電話番号
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