自動走行モビリティ「iino」が羽田空港に導入
日本の空の玄関口である羽田空港に、2025年3月19日から自動走行モビリティ「iino」が本格導入されることが発表されました。この新しい取り組みは、日本空港ビルデング株式会社が管理・運営する第2ターミナルで展開され、将来的な航空需要の拡大を見越した新しいアクセス手段として注目を集めています。
第2ターミナルの増築に伴う導入
羽田空港では近年、利便性の向上を図るために第2ターミナルの本館と北側サテライトを接続する施設の増築工事が進められています。この増築によって、従来の専用バスによる交通手段から直接行き来できるようになるため、旅客にとっては利便性が飛躍的に向上します。さらに、増築部には新たな搭乗口が5カ所設けられる予定です。
この新しい施設で、導入される「iino」は、時速5キロ(羽田空港では2.5キロ)で移動する自動走行モビリティとして、ただ運ぶだけではなく、楽しい移動体験を提供することを目的としています。これは「動く家具」というコンセプトに基づいており、温かみのある木材が使用され、周囲の人々とのコミュニケーションが取りやすいデザインが特徴です。
羽田空港での体験を重視
羽田空港では、「人にも環境にもやさしい先進的空港」を目指して日々サービスの改善に努めています。自動走行モビリティ「iino」は、移動そのものを体験として楽しむことを重視しており、導入後も利用者からのフィードバックを通じて、さらなる進化を遂げていく取り組みが進められる予定です。
利用情報
- - 走行場所・ルート: 羽田空港第2ターミナルの2階、搭乗口52番付近から47番まで
- - 走行時間: 8:00 - 20:00
- - 利用方法: 予約不要で無料
「iino」の特長
自動走行モビリティ「iino」は、従来の移動手段とは一線を画す存在です。これまでのモビリティは効率や利便性を重視した製品が多くありましたが、「iino」は移動中の体験そのものを楽しむために設計されています。
実際に、ゲキダンイイノ合同会社は過去に神戸や大阪において公道での実証実験を行い、その結果を元に移動体験のクオリティを高めるためのさまざまな試みを続けています。これにより、街や施設、そして人々との共存を重視した新しい出会いを創出し、より楽しく魅力的な移動体験を提供することを目指しています。
羽田空港モデルの「iino type-S」
新たに導入される自動走行モビリティである「iino type-S」は、オープンエア設計で周囲の景色を楽しみながら移動可能です。あえて低速での走行が特徴で、乗り降りのしやすさを重視した設計になっています。これにより、誰でも安全に移動できるよう配慮されており、センサーによって速度を調整するなど、安全性にも配慮されています。
- - 名称: iino type-S
- - サイズ: 全長2950mm × 全幅1300mm × 全高1050mm
- - 速度: 5km/h(羽田モデルは2.5km/h)
- - 乗車人数: 最大8人(羽田モデルは最大6人)
未来の街づくりに向けた取り組み
ゲキダンイイノ合同会社は、自動走行モビリティ「iino」を通じて、移動がよりエモーショナルな体験であるようデザインする取り組みを行っています。今後は地方自治体や街づくり事業者と連携し、街と人をつなぐ新しいモビリティサービスの展開を目指しています。
このように羽田空港に導入される自動走行モビリティ「iino」は、単なる移動手段の枠を超え、旅客に新たな感動を提供することを目指しています。