六甲森の音ミュージアムで探る映画の歴史
2024年の年末に、六甲森の音ミュージアムでは特集タイム「アンティークな映画の世界」が開催されます。この特集では、1896年に日本で初めて動く映像が公開された際に使用されたエジソンの発明品「キネトスコープ」の復元品を中心に、初期の映画界にまつわる貴重な資料を展示します。
キネトスコープとは?
キネトスコープは、トーマス・エジソンが1891年に特許を申請した装置で、一人ずつ箱を覗いて動く映像を楽しむものでした。この装置は1894年にニューヨークでキネトスコープ・パーラーという形で公開され、多くの人々が映像を楽しんだ場所となりました。六甲森の音ミュージアムに展示されるキネトスコープは、2001年に国内で復元されたものです。
日本初の映画上映の歴史
1896年、神戸の実業家高橋信治がキネトスコープを購入し、同年11月に公開したのが、日本初の映画上映と言われています。この出来事は、「映画の日」として現在も記念されています。しかし、当時のキネトスコープは今の映画鑑賞とは異なるスタイルで、1897年には京都で初めての映画上映も行われ、映画発祥の地との説も存在しています。
無声映画用自動演奏ピアノの世界
1920年代には無声映画が全盛を迎えました。この時期、映画音楽を演奏するために自動演奏楽器が発明され、特に「ワーリッツァー・スタイル“O”フォトプレーヤー」は注目されています。これはピアノやオルガン、ドラムの音を自動で演奏することができ、手動で効果音も出せる独特の楽器です。シアトルで実際に使用されたものだとされ、その機能が映画の魅力を一層引き立てました。
特集の詳細
この特集は2024年11月29日から12月25日まで開催され、各回約10分間の無料プレゼンテーションが行われます。ただし、入場には別途料金が必要になります。キネトスコープや無声映画用の自動演奏ピアノを実際に見ることができる貴重な機会です。
また、同時期には「神戸六甲ミーツ・アート2024 beyond」も開催されており、自然とアートが融合する魅力的な展示が行われています。これにより、六甲山全体が文化とアートの発信地となる瞬間を楽しむことができます。
追加イベントのご案内
特集期間中には、ナイトパス付きの「ひかりの森~夜の芸術散歩~」も開催され、夜間にアート作品がライトアップされ幻想的な世界を作り上げます。紅葉狩りも楽しめるこのイベントは、特に11月30日と12月1日に追加開催される予定です。
六甲の自然と映画の歴史、アートを同時に楽しむことができる特集は、この年末にふさわしい体験となることでしょう。ぜひ、家族や友人と一緒に訪れてみてはいかがでしょうか。