2024年8月17日(土)より、東京のトーキョーアーツアンドスペース(TOKAS)で「微粒子の呼吸」と題したレジデンス・プログラムの成果発表展が開催されます。この展示会は、2023年度に海外の提携機関および日本国内のTOKASレジデンシーで創作を行ったアーティストたちによる作品が展示される、注目のイベントです。特に「微粒子の呼吸」は、アーティストたちが経験した多様な環境を背景に、現代社会の課題を感じさせる作品を通じて、私たちに新たな視点を与えます。
2018年から続くレジデンスプログラムは、国際的なアーティストの交流を促進し、さまざまな分野で活動するアーティストたちに新たな表現の機会を提供しています。今年度は特に、エディンバラ、ケベック、バーゼル、台北、ヘルシンキといった国際的な都市との連携を通じて、5名のアーティストが作品を創出しました。
第2期の展示には、大野由美子、谷崎桃子、辻梨絵子、仲本拡史、西毅徳の5名が参加。当日は、彼らの作品を鑑賞できるだけでなく、アーティストトークも開催され、作品の裏に隠された思想や制作過程について直接耳にする貴重な機会が設けられています。
مثた。大野由美子は、エディンバラでの滞在制作を通じて、ブルータリズム建築を調査し、架空の建築物を造る試みに挑戦しました。彼女の作品では、物質や空間に対する新しいアプローチが際立っており、訪れる人々に強い印象を残します。
谷崎桃子は、カナダでのコミュニティ訪問を基に、心の不調との共存をテーマにした作品を展示します。彼女は自身の経験を通じて、あえてネガティブな状況を肯定的に表現することで、観客に新たな理解を促します。
また、辻梨絵子は、スイスの「ゴッドペアレント」制度などの調査を基に、家族や友情というテーマを掘り下げた参加型インスタレーションを発表予定です。
仲本拡史と西毅徳は、それぞれの土地に根差したリサーチを行い、映像やインスタレーションを通じて自然との関わりを探求します。このように、個々のアーティストが持つ独自の視点や経験が、観客に対して強く共鳴することが期待されます。
展示は、2024年6月29日から9月22日までの期間、トーキョーアーツアンドスペース本郷で行われます。定休日は月曜日であり、一部の祝日は開館しています。入場は無料で、誰でも気軽に足を運ぶことができます。
この展覧会を通じて、私たちはどのようにして現代社会の課題と向き合うべきか、そして新たな価値観や方法論を見出すきっかけを得ることができるでしょう。アーティストたちの作品は、私たちの日常生活に潜むさまざまなエネルギーの交換を映し出し、今日の多層的な社会を理解する手助けとなるでしょう。