ニコン ZfのファームウェアVer.3.00の魅力に迫る
株式会社ニコンが発表した「ニコン Zf」は、人気のフルサイズミラーレスカメラで、ユーザーのクリエイティビティを高める新しいファームウェアVer.3.00が公開されました。今回のアップデートは、画像処理による新機能「フィルムグレイン」を含み、さらには「フォーカスピーキング」の機能も強化されています。技術的な革新がもたらす新たな表現力の向上を見ていきましょう。
1. 個性的な表現を楽しむ「フィルムグレイン」機能
新たに搭載された「フィルムグレイン」機能は、静止画と動画にフィルムのような粒子状効果を加えるもので、ユーザーがよりユニークな作品づくりを楽しむ手助けをします。粒子のサイズは3段階、強度は6段階から調整可能で、様々なシーンや意図に合わせて多彩な表現が可能です。
この機能は特に注目に値します。通常、デジタルカメラで撮影される画像は非常にシャープで、フィルムカメラの持つ独特なノスタルジックな雰囲気は出しにくいものですが、「フィルムグレイン」を使用することで、撮影された写真には一切の規則性がなく、そのため毎回異なる粒子の現れ方を楽しむことができます。これにより、物理的なフィルムで撮影したような一期一会の体験感を実現しています。
また、ニコンの公式や他のクリエイターが公開した「イメージングレシピ」や「ピクチャーコントロール」と組み合わせることで、簡単に独自の表現を作り出すことができます。これにより、より大胆なアプローチでの作品づくりが継続的にサポートされるのです。
2. ピント合わせがさらに快適に
「フォーカスピーキング」機能では、新たに[拡大時のみ表示]のオプションが追加されています。このオプションにより、マニュアルフォーカス時に拡大を行った際だけフォーカスのアシストが表示され、それ以外の状態ではピーキングが出ないよう設定できるので、よりスムーズにピント合わせが行えるようになりました。さらに、これによりピント合わせと構図確認が両立しやすくなりました。
新たに追加された「絞り開放Lv」によって、マニュアルフォーカス設定でもピント位置を把握しやすく、一眼レフやミラーレスの特性を最大限に生かした操作性が向上しています。静止画ライブビューでは4:3、動画ライブビューでは9:16の新しいガイドラインが設けられ、SNS等への投稿を想定したレイアウトでの撮影が大変便利になっています。
3. その他のアップデート
その他の新機能も魅力的です。「モニター表示の自動切り替え」機能を使うと、ユーザーがモニターを収納した時に無意識のうちに指や体がアイセンサーに反応しないように設定可能。不意の撮影ミスを防ぎ、快適な撮影体験を得られます。
さらに、新たに設定された「ハイスピードフレームキャプチャー」と「ピクセルシフト撮影」時には電子シャッター音が鳴るよう設定可能で、撮影時の状況に応じた設定変更もしやすくなっています。また、「縦横位置情報の記録」に動画の選択肢が追加され、縦位置で撮影したものをそのまま再生・編集できるのは特に便利です。
まとめ
ニコンの「Zf」はその革新的な機能を通じて、クリエイターの創作活動をサポートしています。そんな革新が期待される中、今回のファームウェアVer.3.00がリリースされ、あらゆる表現力を引き出す新機能をユーザーに提供しています。今後もニコンが継続的にアップデートを行い、ユーザーの要望に応えていくことが期待されます。