九州電力と日立ビルシステムの業務提携
九州電力株式会社と株式会社日立ビルシステムが、新たに業務提携を結び、電気自動車(EV)の普及を目的とした新しいエネルギーソリューションを展開することを発表しました。この提携により、両社が持つサービスを統合し、共同で顧客に提案、情報発信を行います。
この新しい取り組みの中核となるのは、九州電力の「weev(ウィーブ)」というマンション居住者専用のEVシェアリングサービスと「PRiEV(プライブ)」という集合住宅向けのEV充電サービスを、日立ビルシステムが提供するV2Xシステム「Hybrid-PCS」と組み合わせたパッケージサービスです。このコラボレーションにより、さらに多くのユーザーがEVを利用できる環境が整うことが期待されます。
提供されるサービスとは
「weev」では、居住者が安心してEVのシェアリングを利用できる仕組みを提供しています。2020年度から全国でサービスを展開し、2024年10月からは、広く一般にもアクセスできる「weev+(ウィーブプラス)」のパブリックEVシェアリングサービスを開始します。
一方で、「PRiEV」は個々の駐車区画に専用のEV充電器を設置し、居住者が自宅でいつでも充電できる利便性を実現しました。このサービスも2023年1月からはじまり、既に多くの住宅で利用されています。特に、九州エリアにおいては再生可能エネルギーを利用することで、より持続可能な住宅開発を支援しています。
V2X技術の活用
日立ビルシステムの「Hybrid-PCS」は、EVからの給電を活用することにより、エレベーターなどの重要なビル設備の継続的な利用を可能にするシステムです。この技術は2023年7月から本格的に販売が開始され、施設のエネルギー効率を最大化するためのデータドリブンな運用が進められています。
災害時や停電時には、これらのシェアリング車両がマンションの共用部やエレベーターに電力を供給することも可能で、居住者が持つEVからのバックアップ電源としても働くため、特に安全性と快適さの両方を兼ね備えた居住空間が実現します。
未来へのビジョン
九州電力と日立ビルシステムの提携によるこの新しいエネルギーソリューションは、ただ便利なだけではなく、地球環境への配慮や持続可能な社会の実現にも貢献することが目指されています。この取り組みは、マンション入居者に快適で豊かなEVライフを提供し、さらには環境への配慮を促し、安全で快適な生活空間を提供することを目的としています。
両社は今後も、自社のチャネルを活用して、お客様に向けた提案や情報提供を積極的に行い、EVを起点とした新しいエネルギーソリューションを積極的に推進していきます。これにより、災害に強い、エコで安心・快適な暮らしを実現する未来への展望が開かれることでしょう。
お問い合わせ先
株式会社日立ビルシステム カスタマーサポートセンター
電話:0120-7838-99(フリーダイヤル)