大学進学の公平性
2022-05-19 11:10:51

大学進学機会の公平性確保を求める緊急提言が文部科学省に提出される

大学進学機会の公平性確保に向けた緊急提言



2022年5月13日、認定NPO法人キッズドアの理事長である渡辺由美子氏と、姉妹団体の認定NPO法人キッズドア基金の代表理事松見幸太郎氏が文部科学省を訪れ、大学進学の公平性を確保するための緊急提言を行いました。彼らは鰐淵洋子政務官に対して、教育の場での格差を解消するための具体的な施策を提案し、社会的な関心を呼びかけました。

文部科学省の鰐淵政務官は、キッズドアの活動に感謝の意を表し、提言内容に対して「思いは同じ、前向きに取り組んでいきたい」との言葉を述べました。このやり取りは、大学進学を目指す子どもたちにとって大変重要な意味を持ちます。

提言内容の要約


提言は大きく4つの項目に分かれており、教育格差の是正に向けた具体的な措置を求めています。

1. 大学受験料の公的支援制度の創設
大学受験には多額の受験料や交通費がかかるため、特に経済的に困難な家庭には大きな負担となっています。東京都には受験生を支援する貸付制度がありますが、全国に広げる必要があります。

2. 高校生等奨学給付金の対象拡充と増額
現在、高校生がいる低所得世帯を対象とした支援制度がありますが、その範囲は限られています。特に住民税非課税世帯だけが対象となっているため、支援が十分でないことが指摘されています。

3. 奨学金の給付時期と入学金・授業料納入時期の調整
奨学金が内定されても、実際の支給は入学後になるため、入学金や授業料を納入する前に必要な資金が不足することが多いです。この問題を解決するため、入学前に支払いが延長できる施策が求められています。

4. 大学受験勉強のための環境整備
コロナウイルスの影響により、図書館などの学習施設が利用できない状況が続いています。経済的に困難な家庭の子どもたちが安定した勉強環境を確保できるような支援が必要です。

認定NPO法人キッズドアの取り組み


認定NPO法人キッズドアは、2009年の設立以来、日本の子どもたちが抱える貧困問題に向き合い、さまざまな支援活動を展開しています。特に、経済的に困難な家庭の小学生から高校生、さらには高校中退者を対象にした無料学習会を提供しています。 また、食事の提供や生活支援も行い、多角的な支援を展開しています。

2020年のパンデミック以降は、特に困窮する家庭への支援を強化し、「ファミリーサポート」システムを設け、全国の困窮子育て家庭への情報支援や物資支援も行っています。

キッズドア基金の活動


一方で、認定NPO法人キッズドア基金は、2018年に設立され、経済的な困難に直面している子どもたちに直接的な金銭支援を提供することを目的としています。教育環境の改善や奨学金制度の充実を図りながら、将来的な社会で輝ける人材の育成を目指しています。

この提言が具現化されることで、より多くの子どもたちが平等に大学進学の機会を得られることを望みます。今後の進展にもぜひ注目していきたいところです。

会社情報

会社名
特定非営利活動法人キッズドア
住所
東京都中央区新川2-16-10プライムアーバン新川2階
電話番号
03-5244-9990

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