高齢者の矯正歯科治療に迫る
2023年9月29日から10月1日までの間、札幌で開催された「第84回日本矯正歯科学会学術大会」において、愛媛県松山市の大谷歯科矯正歯科の理事長である大谷淳二氏が重要なシンポジウムで講演を行いました。このシンポジウムは、高齢者の矯正歯科治療をテーマにしており、会場は立ち見が出るほどの盛況を見せました。
高齢者に必要な矯正歯科治療
大谷理事長は、「咬合機能回復とKeytooth確立に対する矯正歯科治療の役割」というテーマで、長年の臨床経験と研究に基づく発表を行いました。これにより、超高齢社会である日本において、高齢者が「最後まで自分の歯で噛むこと」の重要性と、それを支える矯正歯科治療の可能性を浮き彫りにしました。
咬合機能の重要性
講演内では、高齢の患者に対する具体的な症例を交えながら、歯の長期保存と力のコントロールについても言及されました。特に、上下の前歯部や奥歯にかかる咬合の負荷が歯の喪失に繋がるリスクが大きいことを指摘し、矯正治療が歯周管理や力のコントロールにどのように寄与できるかを強調しました。
包括的アプローチの必要性
また、大谷理事長は、矯正歯科医が主導となって、保存修復や口腔外科、補綴治療、歯周治療などの他の専門分野と連携することの重要性を提案しました。これにより、「人生100年時代」における健康維持のための包括的なアプローチが可能になるとしています。
会場での反響と今後の展望
講演後、多くの医師からの質問が寄せられ、参加者との意見交換が盛況に行われました。大谷理事長は、他の専門家との交流から得た知見が非常に貴重であったと述べ、今後も高齢者が気持ちよく、楽しく生活できるような歯科医療の提供に取り組む意向を示しました。
大谷歯科矯正歯科の理念
大谷歯科矯正歯科は1974年から地域医療に貢献しており、専門性の高い矯正治療と歯周病治療を柱としています。認定医や指導医が在籍し、高知県や徳島県などからも多くの患者が訪れています。また、22台の来客用駐車場やキッズスペースを完備し、すべての世代の患者が安心して通院できる環境を整備しています。
講師プロフィール
大谷淳二理事長は、愛知学院大学歯学部を卒業後、広島大学大学院で歯学博士を取得。広島大学の助教を経て、カリフォルニア大学サンフランシスコ校の客員教授を歴任し、現在は愛媛大学医学部附属病院や長崎大学歯学部での非常勤講師としても後進の育成に貢献しています。彼は日本矯正歯科学会や、日本顎変形症学会の理事を務め、国内外で幅広く活動しています。
最後に、当院は患者が生涯にわたって健康な口腔環境を保持できるよう、今後も最善の医療提供に努めていく所存です。