フードロス削減提携
2020-10-30 17:27:17
株式会社フォーバルとDPT社、電子棚札で食品ロス削減へ業務提携を発表
株式会社フォーバルとDPT社が業務提携
食品業界を取り巻く問題の一つに、廃棄される食品の多さがあります。日本では、年間約650万トンもの食品がロスとして捨てられているとされ、その約10%がスーパーマーケットやコンビニエンスストアでの廃棄によるものです。このような状況を受け、株式会社フォーバルがDPT社との業務提携を発表しました。両社は、電子棚札を使用して需給のバランスに基づいた価格表示を行い、食品ロスの削減を目指します。
スーパーマーケットにおいては、特に生鮮食品の廃棄がコストに大きな影響を与えています。また、企業は社会的責任(CSR)を果たす観点からも、環境への影響を最小限に抑えながら効率的に経営することが求められています。フォーバルはこの課題に、電子棚札の導入を通じて挑戦します。
DPT社のテクノロジー
DPT社は、AIを活用したダイナミックプライシングアルゴリズムを開発しています。この技術は、需要と供給の状況に応じて価格が変動する仕組みを提供し、オンラインショップである楽天市場やYahoo!ショッピングといったプラットフォームで販売される商品にも活用されています。同社が提供するダイナミックプライシングツール「throough(スルー)」は、クラウドにデータを取り込み、最適化された価格決定を行うことが可能です。これによって、これまで手作業で行われていた値付けがデータドリブンで進められます。
フォーバルは、単なる電子棚札の導入にとどまらず、運用面でのサポートや効果検証を行うことも可能です。POSデータとの連携により、商品情報や価格変更を自動で更新し、小売業者のDX(デジタルトランスフォーメーション)を後押しします。これにより、割引シールを手作業で貼る必要がなくなり、業務の効率化が図られることが期待されます。
新たな流通業界のスタンダード
今回の提携により、DPT社は独自の価格最適化アルゴリズムと電子棚札を組み合わせ、リアル店舗におけるダイナミックプライシングを実現します。さらに、オンラインとオフラインの垣根を取り払い、本当の意味でのOMO(Online Merges with Offline)を実現することで、流通業界の未来を切り拓いていきます。これにより、食品ロス削減だけでなく、アパレルやドラッグストア、家電量販店などへの電子棚札の導入も進められ、広範な業界での活用が見込まれています。
今後の展望
フォーバルとDPT社は、リアル店舗の在庫管理や賞味期限を考慮した環境型AIダイナミックプライシングの導入を進めます。また、継続的な研究開発を行い、食品以外の分野でも電子棚札の普及を図っていく方針です。
この提携によって、企業が抱える廃棄問題の解決に寄与するだけでなく、業務の効率化や利益向上も同時に実現されることでしょう。新たなテクノロジーの導入は、食品ロスの削減だけでなく、企業全体の成長へと繋がる可能性を秘めています。
会社情報
- 会社名
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株式会社ダイナミックプライシングテクノロジー
- 住所
- 大阪府大阪市北区大深町3-1グランフロント大阪 タワーC 7階GVH大阪内
- 電話番号
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