ICTで進化する建設現場、DX化が描く未来の姿とは
2023年から国土交通省は「BIM/CIM」を導入し、建設現場のデジタル化が加速しています。これにより、設計から施工、維持管理までのプロセスが3Dモデルで効率化されます。しかし、技術の理解不足が導入の障壁となっていることも否めません。ここで注目されるのが、株式会社Malmeの取り組みです。
DX化の先駆者、Malme
Malmeは、建設業界のDX化を推進する企業であり、その一環として小野田ケミコ株式会社(本社:東京都千代田区)の支援を行っています。美野輪執行役員とのインタビューを通じて、両社のコラボレーションによる変革の様子を伺いました。
小野田ケミコの事業内容
小野田ケミコは太平洋セメントの傘下で、地盤改良を主な専門工事業務としています。最近では、地下トンネルや橋の補修工事を行い、普通のセメントより早く強度を発揮するジェットセメント技術を開発しました。このような革新的な技術が求められる中、ICT技術の導入は避けられないものとなっています。
Malmeとの出会い
小野田ケミコは、国土交通省の「i-Construction」政策を見据え、デジタル化の必要性を感じました。しかし、施工記録をデジタル形式で整理することが難しく、その解決策を探していた際に出会ったのがMalmeでした。Malmeの理念が共鳴し、彼らが提供する技術的サポートに期待を寄せることになりました。
DX推進による現場の変化
実際にMalmeと共に取り組む中で、ICT技術の導入がどのように現場に影響を及ぼしているのか、美野輪氏は次のように語ります。「視覚的な情報共有が可能になり、早く正確に工事を進めることができるようになった。」特に3次元レーザースキャナーを用いたデータの取得は、工程の見える化を促進し、より効率的に作業が進められています。
新たな可能性の発見
新しい技術を活用することで、現場の社員から「この技術は他の用途にも使えないか?」と、発想が広がる現象が見られるようになったとのこと。若手社員が自発的に意見を出すようになり、業界への魅力を再発見できるといいます。さらに、社内全体の士気も上がり、DXの導入が単に業務の効率化にとどまらず、社員の働き方や思考にも良い影響を与えています。
今後の展望
美野輪氏は、DX化のプロジェクトをさらに広げ、他の工事にも展開していく意欲を示しています。特に設計自動化やAIの導入を進めることで、よりスピーディーで高品質な業務を実現することが目標です。さらに、Malmeとの連携で新たなアイデアを柔軟に形にしていく姿勢が、今後の成長を約束しているようです。
まとめ
建設業界のDX化は、新たな技術の導入によってもたらされる変革です。Malmeと小野田ケミコの取り組みは、その成功例とも言えます。これからの建設現場におけるICT活用の進化を見逃せません。さらに多くの企業がこの流れに乗ることで、業界全体の発展に貢献できることでしょう。