鬼塚電気工事70周年記念:地域社会を育む「COARA」の功績
2024年8月、鬼塚電気工事株式会社は、設立70周年を迎えるにあたって新たに書籍『「COARA」と情報市民公社: 中小企業の地域興し、日本初のインターネット社会実現から脱炭素へ』を出版します。この書籍は、同社が地域の活性化にどのように貢献してきたかを記録した重要な作品です。
地域おこしのはじまり
鬼塚電気工事は1985年に設立され、さまざまな地域おこし活動に取り組んできました。特に、情報化の推進に重きを置く「COARA」(大分パソコン通信アマチュア研究協会)の活動が有名です。この活動は、元大分県知事の平松守彦氏の提唱による「一村一品運動」を情報化したもので、地域特産品の開発をサポートしています。
1984年には、通産省が提唱したテクノポリス政策が採用され、大分県は全国で最初の13カ所の指定地の一つとなりました。これを受けて、市民と県民による自主的な勉強会が1985年にスタートし、その後の情報化社会への足がかりとなりました。
プロジェクトの進展
同社はインターネットが普及する前から地域における情報通信技術の導入に注力し、全国に先駆けてパソコン通信を利用した情報交換を実現しました。また、国の研究所とも連携し、未来のネットワーク社会に向けた研究や地域導入実験に尽力してきました。
1996年から2000年にかけて行われた地域導入実験は、多くの市町村へのインターネット導入を成功させました。参加者からは、これらの活動が「まるでミュージカルを見ているようだ」との評価を受けるほど、地元に根ざした文化的な活動として支持されてきました。
脱炭素活動との関連
書籍の中では、鬼塚電気工事が現在進めている脱炭素活動についても触れられています。特に、ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)事業に関する取り組みは、COARAでの経験を生かしたものであり、地域の持続可能な発展に寄与しています。
COARAと企業活動の変遷
2000年にはCOARAが株式会社化され、ADSLサービスの提供なども開始されました。以降、九州観光推進機構など、地域のインターネット事業をサポートし続け、2019年にQTNETにその運営を引き継ぎましたが、その影響力は今なお色あせていません。
著者紹介と書籍の魅力
この書籍は、鬼塚電気工事の代表取締役会長である尾野徹氏の経験に基づいて執筆されています。尾野氏は1971年に九州大学工学部を卒業後、日立製作所を経て鬼塚電気工事に入社。以来、COARAの事務局長や財団法人ハイパーネットワーク社会研究所常任理事を歴任し、地域のインターネット普及に尽力してきました。
書籍は404ページにわたり、鬼塚電気工事の活動だけでなく、COARAのノンフィクションストーリーが詰まってます。地域活性化の最前線であるCOARAの活動を知ることで、私たちは今後の地域社会の形について考える貴重な視点を得ることができるでしょう。
書籍販売情報
- - 書籍名: 『「COARA」と情報市民公社: 中小企業の地域興し、日本初のインターネット社会実現から脱炭素へ』
- - 出版社: 日本経済新聞出版
- - 発売日: 2024年8月9日
- - ISBN: 978-4296122851
その内容は、地域活性化に取り組む多くの人々にとって、刺激的かつ実践的な知識となることは間違いありません。本書を通じて、地域の未来を共に考えていくきっかけにしましょう。
詳細は【鬼塚電気工事株式会社の公式サイト】(https://www.onizuka.co.jp/)にてご確認ください。