KDDIアジャイル開発センター、オーバーツーリズムに挑むワークショップを実施
KDDIアジャイル開発センター株式会社(以下KAG)は、福岡市がデジタル技術を駆使して業務効率化と生産性向上を目指す取り組みの一角として、「DXアカデミー」においてオーバーツーリズムをテーマにしたサービスデザイン思考ワークショップを開催しました。この研修は、福岡市が選出した125名のDX推進リーダーを対象に行われ、デザイン思考の概念を通じて地域課題の解決方法を模索することを目的としています。
ワークショップの概要
このワークショップは、2024年10月6日から10月9日までの3日間で行われ、合計120名の参加者が訪れました。ここでは、訪日観光客の増加に伴うオーバーツーリズムの問題が取り上げられ、地域住民の生活へ影響を及ぼす過度な混雑やマナー違反への対策を考えることが求められました。また、デジタル技術を活用することで、外国人観光客が快適に過ごせる環境を整備し、福岡市民の幸福度を向上させるためのアイデアを導くことも目指されました。
デザイン思考の基礎
このワークショップでは、まずデザイン思考の基本的な考え方やプロセスについて、KAGのサービスデザイナーを講師に迎え講義が行われました。参加者は、デザイン手法の違いやデザイン思考の必要性、5つのステップ、そして求められるマインドセットについて学ぶ機会を得ました。これにより、理論を実践に活かすための基礎が固まりました。
実践的なグループワーク
講義の後、参加者はグループに分かれ、以下のようなテーマでワークを行いました。
1.
ユーザー価値探索 では、ユーザーの理解を深め課題を整理し、アイデアの種を豊富に植え付ける作業を行いました。事前に用意されたリサーチ資料を基に、さまざまなニーズや価値観を洗い出しました。
2.
実現性の検討 では、アイデアを各メンバーが発展させ合う「ラウンドロビン」手法を用い、多面的な視点から創造的な議論を展開しました。
3.
施策設計 では、ユニークで実現性の高いアイデアを形にするために、ペルソナシートを作成し、LP(ランディングページ)形式で最終発表を行いました。
参加者の反応
ワークショップ終了後に実施したアンケートでは、参加者からは「実践型のアクティブラーニングで理解しやすかった」「発散と収束のトレーニングになった」などの前向きな評価が寄せられました。また、今後の業務においてもこの経験が活かせるとの声も多く聞かれました。これにより、参加者たちは自らのスキル向上のみならず、福岡市全体の取り組みへと貢献できると期待されています。
これからの展望
KAGは今後も福岡市と力を合わせ、DX推進に向けた活動を続けていくことを表明しています。特に地域課題の解決を目的にした取り組みを進めることで、福岡市のさらなる発展に寄与することが期待されています。デジタル技術を活用した新たなアイデアを通じて、多くの市民や観光客が互いに満足できる環境を実現するためのサポートを続けていく方針です。
会社概要
KDDIアジャイル開発センターは、2013年に設立し2022年に独立した企業として、アジャイル開発やデザイン思考を駆使したリーンスタートアップ型の開発手法を提供しています。これまで培った実績とノウハウを基に、新規事業開発やDX内製化支援を行い、社会的課題解決にも貢献しています。