新刊『だるまさんがころんで』の魅力
奈良県王寺町に位置する達磨寺で毎年開催される「全国だるまさんがころんだ選手権大会」、通称「だるころ」。このユニークな大会を題材にした新たな児童文学作品『だるまさんがころんで』が、期待の新星である林けんじろうの手により発表されました。今回の物語は、関西弁を交えた軽快なやりとりと共に、仲間たちが弱みを乗り越え、力を合わせていく様子が描かれています。
物語の概要
物語の主人公は、小学6年生のカン太。彼には『SLボーイ』というあだ名があるのですが、その由来は「じっとしていられない」ことから来ています。この特性が災いし、カン太はある日、野球の試合でミスを犯してしまいます。彼を悔しがらせるのは、チームメイトからの厳しい非難。そんな折、いとこのユーキに誘われ、「だるころ」に参加することになります。最初はただの遊びと考えていたカン太ですが、優勝すると全国ナンバーワンになれることを知り、出場の決断を下します。
カン太は、いとこのユーキ、幼馴染のミチ、彼らが連れてきた小4のモコ、そして学童の先生あつほさんという、個性的な仲間たちと共に「だるころファイト」というチームを結成します。少々不器用な彼らは、時折ぶつかり合いながらも、目標に向かって共に進んでいきます。
果たして、彼らは「だるまさんがころんで」で全国制覇を果たせるのでしょうか。また、カン太の前に現れる正体不明の存在<タイシ>とは、一体何者なのでしょうか。この物語は、勝負の行方や友情の絆に対する探求を描いており、読者を引き込むスピード感あふれる作品となっています。
著者について
林けんじろうは、一連の受賞歴を持つ新進気鋭の作家です。彼は『ろくぶんの、ナナ』でデビューし、その後も講談社の新人賞佳作ほか、数々の賞を受賞してきました。特に、ちゅうでん児童文学賞での受賞は評価が高く、作品は多くの読者に愛されています。彼の作品は、子供たちが共感できるテーマやキャラクターを通じて、豊かな情感とメッセージを伝えています。
書籍詳細
- - 書名: だるまさんがころんで
- - 著者: 林けんじろう
- - 絵: 紙谷俊平
- - 出版社: 株式会社岩崎書店
- - 定価: 1,540円(本体1,400円+税)
- - 判型: 四六判192ページ
- - 発売日: 2024年10月15日
まとめ
奈良県のユニークなイベントを基にした『だるまさんがころんで』は、絆を深める重要性を伝えつつ、エンタメ要素満載で楽しませてくれる物語です。児童文学界の次世代を担う林けんじろうの新作を、ぜひ手に取って楽しんでいただきたいと思います。販売は全国の書店及びオンラインショップでの取扱いも行われています。