東陽テクニカが燃料電池評価システムのOEM提供を発表
株式会社東陽テクニカが、自社開発の燃料電池および水電解評価システムのOEM提供を仏・BioLogic社に開始することを発表しました。この提携は2025年7月からスタートし、主に欧米市場に向けて展開される予定です。この取り組みを通じて、東陽テクニカは水素ビジネスを国際的に拡大することを目指しています。
環境に優しい未来に向けて
2050年にはカーボンニュートラルの達成が求められており、水素はその実現に向けた重要なエネルギー源として注目されています。経済産業省のデータによると、2050年までに水素市場は年間2.5兆ドルの収益を生むと予測されており、3000万人の雇用が創出されるとも言われています。東陽テクニカは1999年の燃料電池評価システムの発売以来、多くのソリューションを展開しており、今回のOEM提携が新たな市場機会をもたらすことを期待しています。
BioLogic社との提携の意義
BioLogic社は、電気化学測定装置の分野で40年以上の実績を持ち、高い市場シェアを誇る業界リーダーです。特に欧州や北米市場での強固な販売ネットワークがあり、日本国内でもそのシェアは非常に高いです。今回協力することで、東陽テクニカの製品をBioLogic社の販売網を通じて優位性を持って拡販することが可能になります。
期待される売上と今後の展望
東陽テクニカでは、2030年には本システムから10億円の売上を目指しており、国内外での販売戦略を強化しています。なお、日本と中国市場においては、引き続き東陽テクニカ自体が販売を担当します。これにより、グローバルに進展する水素関連技術の研究開発に貢献し、持続可能な水素社会の実現に寄与することを目指しています。
新たな製品ラインアップ
燃料電池評価システムAutoPEMシリーズ
固体高分子形燃料電池(PEFC)の発電特性評価に特化したシステムで、電子負荷装置や燃料ガス供給装置などを統合しています。全自動運転が可能なオプションも用意されており、効率的な評価ができます。
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MiniTest3000型
この装置は、燃料電池の長期耐久試験に最適化されており、PCなしで自動運転パターンを設定できます。この技術により、安定した長期連続運転が実現されています。
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水電解評価システムAutoEFCシリーズ
純水およびアルカリ水電解に対応し、柔軟な構成が可能な装置です。また、自動運転機能を追加することもでき、需要に応じた多様なテストが実施できます。
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まとめ
東陽テクニカは、環境面へ配慮した新技術を通じて、さらなるビジネスの拡大と持続可能な開発を目指しています。新たな市場への展開に期待が寄せられる中、今後の活動が注目されます。こうした取り組みにより、企業は持続可能で環境に優しい社会の実現を目指して進んでいくことでしょう。
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BioLogic社の紹介
1983年にフランスのグルノーブルで創業したBioLogic社は、世界的な電気化学測定機器の製造・供給会社として知られ、高品質な製品を提供し続けています。
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