国産メインフレームからIBM Zへの移行を支える新技術「Caravel™zShift」

国産メインフレームからIBM Zへの新たな変換ソリューション

ビジネスのデジタルトランスフォーメーションが進む中、企業の基幹システムの刷新が求められています。特に、国産メインフレームのサポート終了や技術革新に直面している企業にとって、その対応は急務です。この課題に立ち向かう新たな解決策として、「Caravel™zShift」が注目されています。

この自動変換ソリューションは、キンドリルジャパン、SCSK、トランスウェア、BASE100の4社が共同開発し、2026年春から提供を開始する予定です。

「Caravel™zShift」開発の背景

近年、主要なメインフレームメーカーが国産のメインフレームに対するサポートを終了する発表を行っており、その結果、多くの企業が今後のシステムの維持や移行に悩んでいます。国産メインフレームのサービスの終焉が近づく中、クラウドへの移行が難しい企業も増加しています。そのため、国産メインフレームからIBMのメインフレーム「IBM Z」へのリホストが現実的な選択肢となるのです。

自動変換の仕組み

「Caravel™zShift」は、国産メインフレーム上で稼働するアプリケーションやデータベース、JCL（Job Control Language）などを自動的にIBM Z環境に変換します。BASE100の「Caravel™」シリーズと解析技術「Caravel™ Insight」を核として、キンドリルジャパンとSCSKの専門知識を融合し、高精度で迅速な移行を実現します。

移行後のシステムは、キンドリルジャパンのクラウドサービス「zCloud」やSCSKのマネージドサービス「MF＋🄬」で運用予定で、信頼性の高いシステム移行が期待されています。

企業の声

キンドリルジャパンの副社長執行役員ビジネス統括本部長、入澤由典氏は、「メインフレームを使用したミッションクリティカルなシステムのモダナイゼーションは、日本の企業にとって重要な課題です。この協業を通じて、新たな手段を提供できることを嬉しく思います。私たちのメインフレーム移行のノウハウを生かし、お客様のデジタルトランスフォーメーションを支援していきます」と述べています。

一方、SCSKの執行役員常務、小峰正樹氏も、「基幹システムの刷新は企業にとって極めて重要な課題です。お客様が直面する問題に対し、実践的で最適な解決策を提供したいという思いから、『Caravel™zShift』の開発に関わりました。私たちの蓄積された知見を結集し、確かなサポートをもってお客様のビジネスを支えます」と強調しました。