梅雨の季節に気をつけたい楽器たち
梅雨時期になると、湿気が楽器に与える影響が懸念されます。島村楽器株式会社が838名の従業員に対して実施した調査によると、特に注意が必要な楽器がいくつか明らかになりました。この時期、楽器もジメジメとした環境に苦しむことが多いため、どの楽器が特に影響を受けやすいのか、そしてその対策についてご紹介します。
湿気に強い楽器、そして弱い楽器
バンド系楽器編
このセクションでは、幾つかのバンド系楽器がどのような湿気トラブルに直面するのかを見ていきます。
1位:アコースティックギター(906pt)
アコースティックギターは木材でできているため、湿気の影響を強く受けます。湿度が上がると、ボディの表板が膨張し、場合によってはネックが反ってしまうことがあります。このため、日常的な湿度管理が求められます。特に、内部が塗装されていない場合、湿度がこもりやすく、カビが発生することもあり得ます。
2位:クラシックギター(644pt)
クラシックギターもまた、木材を使用しているため湿気に弱いです。ボディが薄いため、湿度変化により割れることがあり、特に接着部が剥がれることに注意が必要です。調整が必要な場合、専門家に依頼しなければならないことも多いです。
3位:ウクレレ(300pt)
小さな楽器ではありますが、ウクレレも湿気の影響を受けやすいです。ボディの膨張やネックの反りが問題で、修理が意外と難しいという声もあります。
クラシック系楽器編
次に、クラシック楽器の中でどれが湿気による影響を受けやすいかを見てみましょう。
1位:アコースティックピアノ(576pt)
ピアノは極めて湿度に敏感な楽器です。湿気が多い時期に管理を怠ると、音がこもったり、調律が狂うことがあります。木材が膨張すれば冬に割れるリスクもあるため、十分な湿度管理が欠かせません。
2位:ヴァイオリン(466pt)
ヴァイオリンも木材を使用しているため湿度の影響を受けます。湿気によって音に影響が出るほか、ボディ内部に埃が溜まると余分に水分を吸ってしまいます。湿度の管理が特に大切です。
3位:クラリネット(398pt)
クラリネットは、木材やコルクを使用しているため、湿度変化によって割れやすいです。さらには、タンポやコルクがカビることもあるので、見えない部分でも注意が必要です。
湿気トラブルの対策法
楽器に適切な湿度は40〜60%であり、これを維持することがトラブルを防ぐ鍵です。島村楽器の従業員が推奨する紹介したい対策をいくつか挙げます。
ギター
- - 湿度計や湿度調整剤を使用して、定期的に楽器の状態を確認しましょう。
- - アコースティックギターの場合、弦の防錆対策としてフィンガリングスムーサーが有効です。
アコースティックピアノ
- - 湿度調整剤を使用し、温湿度計で常に状態を把握するようにしましょう。必要に応じて除湿機やエアコンで調整が必須です。
ヴァイオリン
- - 湿度調整シートを楽器ケースに入れて湿度を管理するのも効果的です。
まとめ
楽器は気温や湿度の影響を受けやすく、特に梅雨時期にはその状態に気を付ける必要があります。大切な楽器を保護するため、今からでも遅くありません。梅雨シーズン中も快適な音楽ライフを楽しむために、適切なケアを心掛けてください。