新型植物工場キット
2020-05-25 10:30:22
障がい者と生活困窮者支援を目指す植物工場キット「VEGGIE-2.0」の登場
自立支援を覚醒させる「VEGGIE-2.0」の魅力
新型コロナウイルスの影響で、日本国内では生活困窮者が急増しています。これに対し、グリーンラボ株式会社が開発した簡易植物工場キット「VEGGIE-2.0」は、障がい者支援施設や生活困窮者の自立支援を強化するための新しい取り組みです。このキットの利点、背景、そして今後の展開について詳しく解説します。
「VEGGIE-2.0」とは?
「VEGGIE-2.0」は、グリーンリバーホールディングス傘下のグリーンラボ株式会社が提供する簡易植物工場キットです。特徴的な点は、キャスター付きの機動性と、縦型の水耕栽培システムを採用しているところです。設置場所や移動が容易で、手軽に栽培を開始できるため、物理的な制約が少なく、様々な環境に適応できます。
このシステムは、大規模な工事を不要とするため、簡単に設置することが可能です。これによって、職業訓練や生産活動を通じて、生活困窮者や障がい者が社会に貢献できる環境が整います。
開発の背景と課題
新型コロナウイルスの影響により、日本では77万人以上の失業者が発生すると予想されています。この波は特に、低所得者層や障がい者に響いてきています。現在、生活困窮者への支援は重要な課題とされ、農業がその受け皿になれることが期待されています。特に、日本国内では農業と福祉の連携が求められており、それを実現するための環境づくりが急務です。
また、農業には必要な知識や技術、さらには就農のハードルが残っています。特に新規参入者にとっては、土耕栽培が一般的であるために多くのハードルが存在します。「VEGGIE-2.0」は、これらの課題を軽減し、自立支援や社会参加を実現する重要なツールとなります。
自立支援システムの実現
「VEGGIE-2.0」は、型にはまらない柔軟な農業支援の方法を提供します。このシステムは、通常の植物工場とは異なり、面積を占有することなく、必要に応じて拡張や縮小が可能です。1セットの必要面積はわずか24平方メートルで、これにより支援対象者の規模に応じて適切な環境を構築できます。
具体的な価格は240万円からであり、これにはLED照明も含まれています。これにより、農業運営の初期投資を抑えつつ、高品質な農作物の生産を可能にします。
ステップアップのプロセス
グリーンラボ株式会社は、具体的な農業参入のステップアップスキームも提案しています。3つのステップに分かれており、最初のステップでは「VEGGIE-2.0」を基に基本的な知識を学び、次に「SAF NEXXT」へと進む計画です。最終的には「SAF」への展開を図ります。この段階的アプローチは、農業のノウハウを着実に取得し、成功率を高めるのに役立ちます。
今後の展開
グリーンラボは、2020年6月中に千葉県香取市にモデル工場をオープンする予定であり、これにより「VEGGIE-2.0」の見学も可能となります。この新たな取り組みは、生活困窮者及び障がい者の社会参加を促進するうえで重要な役割を果たしていくでしょう。
このように、「VEGGIE-2.0」は単なる植物工場のキット以上のものであり、社会的課題への取り組みに対する強力な手段となります。新型コロナウイルスによる影響が続く中、こうした技術がどのように人々の生活を変えていくのか、今後の展開に注目です。
会社情報
- 会社名
-
グリーンリバーホールディングス株式会社
- 住所
- 福岡県福岡市博多区博多駅前1-4-4
- 電話番号
-
092-471-7332