新時代のカスタマーサポートに向けた実証実験の開始
株式会社Verbex(東京都渋谷区)と株式会社ジーネクスト(東京都千代田区)は、音声AIを活用した次世代カスタマーサポートの共同実証実験を開始すると発表しました。この取り組みは、両社の技術とノウハウを結集し、企業と顧客を“声”でつなぐ新たな顧客体験(CX)の創出を目指すものです。
背景:急成長する音声AI市場と顧客サービスの現状
近年、生成AI技術の進化に伴い、コールセンター業務の自動化が始まり、国内のコールセンター市場は約1.5兆円規模に達しています。しかし、採用の難しさや応対品質のばらつきといった課題も多く、企業には24時間365日迅速に対応できる新たなソリューションが求められています。
ジーネクストは、ステークホルダーDXプラットフォーム「Discoveriez」を通じて、テキストベースの顧客対応や業務の効率化を支援してきました。今回Verbexとの協業により、音声AIを活用した顧客体験の進化を志向しています。
Discoveriez:顧客対応業務の可視化と効率化
ジーネクストの「Discoveriez」は、顧客対応業務を効果的に可視化し、顧客から得た情報を業務の改善やリスク管理に役立てるDX支援サービスです。さまざまなコミュニケーションチャネル(電話、メール、チャットなど)からの情報を集約し、VOC(Voice of Customer)データを一元化することで、より質の高い顧客対応が実現されます。
実証実験の概要
今回の実証実験では、ジーネクストの「Discoveriez」とVerbexの「Voice AI Agent」を統合し、音声自動化とナレッジ連携を探求します。主な検証項目は以下の通りです:
- - Discoveriez上のVOCデータを利用して、顧客の発話から最適な応対フローを自動生成
- - Discoveriez AIと連携し、問い合わせ内容の要約及び自動分類を実現
- - 問い合わせ応対履歴をDiscoveriezに自動記録し、FAQやナレッジベースとの連携精度の検証
- - 特定業種(金融、エネルギー、製造、流通)での実証実験を複数実施予定
- - ジーネクストが提供するカスタマーハラスメント研修の一環としてデモ体験メニューの組み込みを検討
この実証を通じて、業務をオペレーター1席分代替できるレベルの音声AI運用を目指し、応答品質の均一化や業務コスト削減を目指す検証が行われます。
今後の展望
Verbexとジーネクストは、今回の実証で得られる知見を元に、2026年には「Discoveriez Voice AIオプション(仮称)」としてサービスの商業化を目指しています。また、地方自治体や金融、インフラ、製造、サービス業など多種多様な分野にAA(音声AI)技術の展開を計画中です。人とAIが協力する次世代のコンタクトセンターの実現に向けた取り組みとして、多くの期待が寄せられます。
お問い合わせ
株式会社Verbex:
この新たな試みは、カスタマーサポートの在り方を大きく変える可能性を秘めています。未来の顧客対応がどのように進化するか、今後の展開に注目です。