2025年4月1日、京都府嵐山に位置する「星のや京都」では、春の訪れを感じる新たな会席料理「真味自在・春」が始まります。今回の料理は、遊び心に満ちた食材の組み合わせや調理法を使用して、春の素材を引き立てることを目的としています。
まず、料理の基本コンセプトである「真味自在」は、伝統的な日本料理の本質を尊重しつつ、フランスや中華料理等の海外の技法や素材を積極的に取り入れたものです。この新たなスタイルは、月毎に変わる旬の食材を最大限に活かし、食の探求が楽しめるよう設定されています。
提供の特徴の1つは、先附の『醍醐和え』です。新鮮な帆立と黄パプリカ、干し帆立、さらに山菜を乳製品の酪で和えた一品で、見た目も鮮やかです。帆立の戻し地とホエーを用いたジュレも加わり、まさに味わい尽くせる料理が生まれました。この料理は特に、遊び心をかきたてる一品であり、どこか懐かしさと新しさが同居しています。
さらに、椀物の『沢煮椀』では、豚肉や山菜に加え、イタリアの調理法を参考にすることで新たな風味を生み出しています。生ハムの旨味がしっかりと効いた野菜出汁は、豆腐と真珠貝とともに提供され、食感と旨味のコントラストが楽しめる一皿に仕上げられています。
『沼田和え』では、赤貝を使い、これを旬の柑橘で甘みを引き立てた辛子酢味噌で和えます。ここでのポイントは一般的には葱を使うところを、赤貝の香りに合わせて香草(パクチー)を使用することで、春らしい香り豊かな風味を楽しむことができる点です。
このメニューは、星のや京都の料理長として2024年に就任した種本琴乃さんの手によるもので、フランス料理と日本料理のバランスを巧みに操り、新たな体験を提供することを目指しています。また、和食統括料理長である石井義博さんもこの革新をサポート。その長年の経験が、独創的で味わい深いメニューに結実しているのです。
「真味自在・春」は、2025年4月1日から5月31日までの期間中、宿泊者を対象に提供され、料金は一名24,200円(別途宿泊料が必要)で楽しめます。予約は公式サイトから行うことができ、春の美しい嵐山で特別なひと時を求める方にぴったりなプランです。
この春、ぜひ「星のや京都」で新しい味覚の発見とともに、贅沢な非日常を体験してください。京都の美しい風景と共に、ただの食事を超えた、心に響く食体験を味わえることでしょう。