AgICの大判印刷技術
2015-03-17 11:12:21
東大発ベンチャーAgIC、SXSWで電子回路の大判印刷技術を発表!未来型インタラクティブ体験を創造
東大発ベンチャーAgIC、革新的な電子回路大判印刷技術でSXSWを席巻
東京大学発のベンチャー企業、AgIC株式会社が、アメリカ・テキサス州オースティンで開催されたサウス・バイ・サウスウエスト(SXSW)で、世界を驚かせる技術を発表しました。その技術とは、電子回路を大判サイズで印刷できるという画期的なもの。
従来、電子回路の作成には複雑な工程と高コストが伴っていましたが、AgICが開発した特殊な銀ナノ粒子インクと専用紙を用いることで、手軽に、そして低価格で大判サイズの回路を作成できるようになりました。これは、ポスターや壁紙に電子回路を直接印刷し、インタラクティブな機能を持たせることを可能にする技術です。
想像を超える可能性
この技術によって、私たちの生活空間は大きく変わろうとしています。例えば、触れると光るポスター広告や、壁紙と一体化した照明などが実現可能になります。これまではSFの世界にしか存在しなかったような、平面をインターフェースとして活用した製品が、現実のものとなろうとしています。
さらにAgICは、この大判印刷回路を制御するための専用コントロールユニットも発表しました。このユニットを印刷済みの回路に接続することで、紙上の特定の箇所をタッチスイッチとして利用できるようになります。Bluetoothにも対応しており、スマートフォンやPCからの操作も可能です。
価格とサービス
B0サイズ(1030x1456mm)の印刷済み用紙の価格は5~10万円程度と発表されており、コントロールユニットはリース方式での提供を予定しているとのこと。また、回路設計やプログラム開発といった付加価値の高いサービスも提供する予定です。
MESH projectとの協業
AgICは、今回のSXSWで、クリエイティブツール『MESH』を開発するMESH projectと共同で、インタラクティブなインスタレーションを展示しました。MESHは、無線で繋がる機能タグと、ビジュアルプログラミングキャンバスから構成され、誰でも簡単にインタラクティブな仕掛けを作ることができるプラットフォームです。AgICの大判印刷回路とMESHを組み合わせることで、ハードウェアやプログラミングの知識がなくても、音と光を使ったインタラクティブな作品が制作できることを示しました。
AgICのこれまでの歩み
AgICは、銀ナノインクのペンと専用紙を使った、家庭用プリンタでも電子回路を印刷できる技術を既に開発し、日本とアメリカで製品を販売しています。今回の大判印刷技術はその技術をさらに発展させたものです。
今後の展望
AgICの電子回路大判印刷技術は、広告、インテリア、エンターテイメントなど、多様な分野への応用が期待されています。この技術が、未来のインターフェースを大きく変え、私たちの生活を豊かにする可能性を秘めていると言えるでしょう。今後の展開に注目が集まります。
会社情報
- 会社名
-
AgIC株式会社
- 住所
- 東京都文京区本郷5-25-18ハイテク本郷ビル1F
- 電話番号
-
03-3815-8333