名古屋・松坂屋美術館でのキース・ヘリング展
2024年9月28日から11月16日まで、愛知県名古屋市の松坂屋美術館で「キース・ヘリング展アートをストリートへ」が開催されています。この特別な展示は、中村キース・ヘリング美術館の協力を得ており、世界で唯一のヘリング専門の美術館から約140点もの作品が出品されています。展示される作品は、アーティストとしてのヘリングが活動していた10年間の間に制作されたもので、彼の全貌を概観するにふさわしい内容となっています。
展覧会の概要
本展覧会は、全体で約150点の作品で構成されており、キース・ヘリングのアートに込められたメッセージやテーマを体感できる貴重な機会です。さらに、今展示は6つの会場を巡回する予定で、次は静岡市美術館、さらに茨城県近代美術館での展示も計画されています。
明るくポップなメッセージ
キース・ヘリングは、1980年代のニューヨークで活動し、アートを通じて社会へ強いメッセージを発信したアーティストです。彼の信念は「アートはみんなのために」というもので、公共空間でのアートの重要性を訴えました。ヘリングが生きた31年間のうち、創作活動を行ったのは約10年。彼の残した作品は、現在でも多くの人々の心に響いています。
展示の見どころ
本展の目玉は、彼の活動を象徴するサブウェイ・ドローイングの作品です。松坂屋美術館では、ヘリングの名を広めたサブウェイ・ドローイングプロジェクトからの作品7点が展示され、その中に当館からの2点が含まれています。これらはニューヨークからも特別に出品され、日本での初公開となる貴重なものです。展示入口には、彫刻《セルフポートレート》があり、その後ろにはヘリングが描く過程の写真も展示され、観客は彼の創作過程をリアルに体験できます。
日本との関わり
結びつきのある作品は、最後の章「キース・ヘリングと日本」に出品される茶碗です。1988年にオープンしたポップショップ東京で販売されたこの茶碗は、ヘリングが日本の伝統と文化を反映させることにどれほど情熱を注いでいたかを示しています。彼は1987年に日本を訪れ、愛知県を含む各地でオリジナル作品を制作しました。その際、名古屋の陶磁器メーカーを訪れ、4時間かけて自らデザインした茶碗は、愛知県の陶磁器の伝統に息吹を吹き込む形で展示されます。
会場情報
- - 会期: 2024年9月28日(土)~11月16日(土)
- - 開館時間: 10:00~18:00(最終入場は30分前まで)
- - 定休日: 会期中無休
- - 会場: 松坂屋美術館(名古屋市中区栄三丁目16番1号)
- - 公式サイト: キース・ヘリング展公式サイト
松坂屋美術館が主催するこの魅力的な展覧会へ、ぜひお越しください。ヘリングのアートを通じて、彼のメッセージや世界観を体感することができます。愛知県との深い結びつきも感じられる貴重な機会です。