新型宇宙ステーション補給機HTV-X1から衛星『てんこう2』が軌道投入成功
2026年3月11日、日本大学の超小型衛星『てんこう2』が新型宇宙ステーション補給機1号機(HTV-X1)から無事に軌道に投入されました。このミッションは、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)が運用するHTV-X1が、国際宇宙ステーション(ISS)からの離脱後に行われる重要な技術実証フェーズの一環です。
HTV-X1は、将来的な月・深宇宙探査を見据え、JAXAが開発した新たな宇宙補給機で、超小型衛星放出機構(H-SSOD)を用いての放出が初めての試みとなります。このプロジェクトは、超小型衛星を利用した新たな需要創出の可能性を広げるものと期待されています。
日本大学の取り組み
日本大学理工学部航空宇宙工学科の奥山研究室が開発した『てんこう2』は、学部内の学生たちによる設計と運用が特徴であり、この実証実験における初のH-SSODの活用が行われました。プロジェクトの目的には、宇宙環境での炭素繊維強化複合材の耐性評価や、先進的な通信技術の実証が含まれています。さらに、芸術学部や付属高校との連携を通じて、科学と芸術の融合した教育モデルも進行中です。
Space BDの役割
Space BD株式会社は、H-SSODと搭載衛星の同時並行開発を行う難しいプロセスに対応しました。彼らはISSからの衛星放出の技術を基に、JAXAとのインターフェース調整を継続的に行い、衛星の確実な搭載と放出を支援しました。このプロジェクトは、日本大学との初めての協力事例であり、将来的にH-SSODが幅広い宇宙インフラとして活用されるための基礎を築く助けとなります。
関係者のコメント
奥山教授は「このミッションはJAXAの新しい宇宙輸送システムの実証という、我が校にとって意義深い試みです。宇宙開発には多くの挑戦が伴いますが、学生たちの挑戦と経験が次世代の宇宙開発を担う力につながることを願っています。」と語りました。
また、JAXAの末廣主任研究開発員も「H-SSODの進化と『てんこう2』の運用が軌道に乗ったことに安堵している」とコメントし、Space BDの取り組みに感謝の意を示しました。
Space BDについて
Space BDは、宇宙における多様なサービスを提供し、日本の宇宙ビジネスを成長させることを目指す企業です。2017年に設立され、国際宇宙ステーションへの輸送手段の提供から、宇宙での実験実績を蓄積するなど、幅広く活動しています。320件以上のプロジェクトを手がけており、宇宙ビジネスの拡張に貢献しています。
2026年の将来に向けて、今回のミッションは新しい軌道利用の可能性を示し、多くの学生や研究者の未来へとつながる重要なステップとなるでしょう。