近赤外ハイパースペクトルカメラAHS-003VIRについて
株式会社アバールデータが新たに発表した「AHS-003VIR」は、ソニー製のInGaAsセンサーを使用した高性能の近赤外ハイパースペクトルカメラです。このカメラは、高解像度的に640画素のラインを用いて、450nmから1700nmに及ぶ波長を分光し、合計512バンドのスペクトル情報を取得します。これによって、二次元のXY座標情報と波長情報を同時に記録できるため、物質の成分分析や識別が行えるようになります。
この技術の最大の特長は、非破壊および非接触で測定ができる点です。従来の方法では可視光域では捉えきれなかった情報を取得することができ、より繊細な分析が可能になります。例えば、食品の品質検査や工業製品の検査においても、対象物を破損することなくその内実を知ることができます。
特徴
- - 感度波長: 450nm~1700nm
- - 波長分解能: 10.5nm
- - 画素サイズ: 5μm×5μm
- - 有効画素数: 640H(空間)× 512V(分光)
加えて、このカメラにはペルチェ素子が搭載されており、冷却機能によって温度変動に対する耐性も強化されています。これにより、工場などのインラインで安定した撮像が実現。生産現場の厳しい条件下でも高品質なデータを確保することができます。
主な使用分野
AHS-003VIRは、さまざまな分野での利用が期待されています。特に以下のような分野での応用が可能です:
- - 成分分析や異物混入検査
- - 食品の糖度、タンパク質、水分、パッケージ検査
- - コンクリート壁面の検査
- - 気象や鉱物の観察
- - バイオイメージング(蛍光)技術を活用した観察
これらの機能と性能により、AHS-003VIRはさまざまな産業の課題解決に寄与するとみられています。
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