日本材料技研と三井化学による新しい提携の内容
日本材料技研株式会社が三井化学株式会社との間で、新たなライセンス契約を締結したことが発表されました。この契約によって、ビフェニル骨格を含むエポキシ化合物の製造方法が可能となります。この技術は、三井化学が開発したものであり、特に残留塩素の量を低減した点が特徴です。
ビフェニル骨格含有エポキシ化合物の特性
今回、取り上げられているエポキシ化合物は、剛直なビフェニル骨格を持ち、樹脂に添加することでいくつかの重要な特性を実現します。具体的には、高耐熱化、高熱伝導率、そして低熱膨張率が期待されます。さらに、低融点かつ飛躍的に低い粘度を持つため、溶剤への溶解性が非常に高いという特性も備えています。
これによって、樹脂組成物は扱いやすくなり、製造過程での効率性向上が見込まれます。また、一部の構造では、室温でも液体として扱うことができ、さまざまな用途、特に液状組成物、塗料、コーティング剤などへの利用が期待されています。
事業化に向けた取り組み
日本材料技研は、このライセンス契約によって得た独占的通常実施権を生かし、早急に樹脂材料メーカーなどにこのビフェニル骨格含有エポキシ化合物を供給する方針です。目指すは、即時の事業化です。
これまでも同社は、様々な樹脂組成物に対して脂環式エポキシやダブルデッカーシルセスキオキサンなどを配合し、高性能材料の工業化に努めてきました。エレクトロニクス製品の進化に伴って、低熱膨張、高耐熱といった要求が急速に広まっている現在、こうした材料の需要はますます多様化しています。
イノベーションへの貢献
日本材料技研は、国内企業や学術機関と連携し、革新的な技術のライセンスアウトやカーブアウトを通じて事業化を進めています。今後は、未活用の素材技術を商業化することで、日本の素材産業に新たなイノベーションをもたらすことを目指します。
お問い合わせ
契約に関する詳しい情報や問い合わせは、日本材料技研株式会社の公式ウェブサイトから可能です。興味のある方はぜひチェックしてみてください。
企業情報
- - 会社名: 日本材料技研株式会社
- - 設立: 2015年8月
- - 資本金: 2億円(資本準備金を含む)
- - 代表者: 浦田 興優
- - 事業内容: 機能材料事業
- - ホームページ: 日本材料技研公式サイト