エフピコ物流の持続可能な物流改善の取り組み
2025年11月11日、エフピコ物流株式会社が主催する「第15回物流改善発表会」が開催されました。本イベントでは、全国の物流拠点から集まった若手スタッフが改善活動の成果を披露し、全社としての改善文化の醸成を図っています。
タウンホールミーティングの開催
エフピコでは、10年以上前から経営層と従業員の間で意見交換を行う「タウンホールミーティング」を年に2回実施しています。そこでの議論を通じて、数多くの現場改善策や新たな取り組みが生まれました。
「今を疑い、新しく考え直す」、「これまでの当たり前を変える」といった意識改革が促進され、全国のエフピコグループ拠点にもその取り組みが同時放送されることで、社内全体の意識向上に寄与しています。
発表会の成果と受賞チーム
今回の発表会では、厳選された15チームが改善事例を発表しました。主な発表テーマは以下の通りです。
1. 入庫荷降ろし手順の動画使用(関西配送センター)
2. サンプルセンターの土曜日非稼働の影響(福山ピッキングセンター)
3. パート従業員が作業しやすい環境整備(八王子ピッキングセンター)
また、小泉社長賞には、スポットワーカーの活用やドライバー負荷軽減のための積込バース改善、および作業手順の動画説明が掲げられました。
自社で構築する物流ネットワーク
エフピコの物流部門は、問屋機能を兼ね備えた倉庫業務と製品配送業務の両方を自社で行っているのが大きな特徴です。これにより、生産に応じた金型の移動や在庫管理、そして出荷業務を円滑に実施できています。
その中でも特筆すべきは、エフピコの「循環型リサイクル」への取り組みです。スーパーマーケット等から集められた使用済み食品トレーを回収し、リサイクル工場で再生することで、新たな食品トレーを製造しています。この流れを実現するため、帰り便を活用した効率的な運送が行われており、環境負荷の低減も図られています。
ロジスティクスの効率化と環境への配慮
エフピコの物流ネットワークは、配送拠点から半径100km圏内で日本の全人口の85%をカバーしています。これにより、長距離輸送を回避し、ドライバーの負担軽減と環境負荷低減を同時に実現しています。また、全配送拠点に自家発電装置を備え災害時にも事業を継続できる体制が整えられています。
作業の最適化と生産性向上
エフピコでは、入荷から出荷、ピッキングまでの各工程で「正確さ」と「スピード」を両立するため、最新機器の導入が進められています。具体的には、無人フォークリフトや無人搬送車(AGV)を取り入れることで、効率的かつ高品質な倉庫運営が実現されています。
ピッキングでは音声ピッキングが採用されており、作業者の動作を妨げない配慮がされています。また、食品トレーの特徴を考慮した独自の工夫により、積込・荷下ろしの時間短縮も成功しています。
企業理念と未来の展望
エフピコ物流は、現場から生まれたアイデアや改善活動を通じ、自社の物流改善を実践しています。その全ての取り組みは、持続可能な食品トレー・容器の提供とともに、安心・安全な食生活の実現へ繋がっています。今後も地域や社会に貢献しながら、持続可能な物流の確立に向けた取り組みを続けていきます。
エフピコグループが目指す持続可能な社会、その実現に向けた物流革新がここから始まります。