日本のスタートアップエコシステムを強化する新たな協業
香港を本拠地とする大手アクセラレーター『Brinc Ltd』の日本法人『Brinc Japan株式会社』が、『XIB株式会社』と協業に関する覚書(MoU)を締結しました。この協業は、日本のスタートアップの成長を真剣に後押しすることを目指しています。両社は、この覚書を通じて、高度な知識を持ったメンターをネットワーク化し、次世代の起業家へ価値ある助言を提供します。
MoU締結の背景
近年、日本政府はスタートアップ振興に向けて非常に積極的な姿勢を見せており、多くの企業や大学、金融機関、地方自治体がスタートアップを支援する動きが見られます。その結果、日本のスタートアップ数や投資額も増加し、着実にエコシステムが整備されつつあります。しかし、国際的な比較においては、メンターとなる人材の不足が依然として大きな課題となっています。特に、2022年発表の「スタートアップ育成5か年計画」では、この人材とネットワークの構築が重要視されています。
協業の目的
Brinc JapanとXIBは、この厳しい環境を打開するための協業を開始することとなりました。特に、少子高齢化が進む日本において、過去に成功を収めたリタイアした専門家たちの知見を若い世代に継承することを狙いとしています。これにより、豊富な経験と知識を持つ人材との新たなネットワークを構築し、スタートアップの成長を促進するのです。
また、Brinc Japanは、メンターと企業を結ぶサービス『Callmi』をアジアで運営していますので、これを生かしてアクセラレータープログラムやスタートアップハブを日本各地で展開する方針です。これにより、各地のスタートアップがこのネットワークにアクセスできるようになり、さらに成長をサポートします。
期待される効果
Brinc Japanはさらに、グループの持つ広範なリソースやネットワークを活用し、XIBが支援する企業や投資家、スタートアップの事業拡大を支援します。この協業により、日本のスタートアップが国際的に成長する機会を拡大することが期待されています。
メッセージ
岡澤 恭弥(Brinc Japan代表取締役)は、「日本には、世界で戦ってきた経験豊富な高度人材が多く存在します。この知見を次世代へ継承することが、今後の起業家の成長を加速させると信じています」と話します。
一方、山本 昇(XIB代表取締役)は、「多くの経営者がリタイアした後に、その知識や経験を活かす機会がありません。この貴重な資源を活かして、日本の経済を活性化する手助けをしたいです」と語っています。
Brinc JapanとXIBについて
Brincは、アジア全域でセクター特化型のアクセラレーターを運営し、35か国以上の創業者を支援しています。そして、日本のスタートアップ進出を支援するBrinc Japanは、アジア市場における成長を促進するために設立されました。
XIBは、独立系M&Aアドバイザーとして多くの企業に支持され、その専門知識を活かしています。彼らの協業が、日本のスタートアップ界の次なるステージへと導くことが期待されています。