デサイロ研究助成プログラム
2023-07-04 08:00:02

人文・社会科学研究助成プログラム「デサイロ アカデミックインキュベーター・プログラム」始動

人文・社会科学研究を支援する画期的なプログラム始動



一般社団法人デサイロは、人文・社会科学分野の研究者支援を目的とした助成プログラム「デサイロ アカデミックインキュベーター・プログラム」を開始しました。近年、「文系学部不要論」など、人文・社会科学分野を取り巻く厳しい状況が叫ばれる中、同プログラムは研究活動の活性化と社会との接点創出に大きく貢献するものとして注目されています。

プログラムの背景:研究と社会の架け橋を築く



デサイロは、人文・社会科学研究が現代社会の課題解決に重要な示唆を与えると考え、設立されました。既存のアカデミア中心の研究環境では、研究者のキャリアパスに課題があることを指摘。常勤職の減少により、多くの研究者が不安定な状況に置かれている現状を踏まえ、本プログラムでは研究活動の持続可能性を高めるための支援を実施します。

助成内容:資金援助にとどまらない多角的なサポート



本プログラムは、研究者1名につき100万円の助成金を支給するだけでなく、以下のような多角的なサポートを提供します。

1. 出版支援:デサイロが運営するプラットフォーム「De-Silo Publishing」を活用し、研究成果を一般書として出版する支援を行います。Substackを用いた連載記事の公開から、出版までのプロセスを編集者と共に歩みます。
2. 社会連携支援:市民講座やファンクラブ開設、企業・行政機関との連携、学術誌以外の媒体への寄稿など、研究成果を社会に還元するための多様な活動支援を行います。CAMPFIREコミュニティやnote等の活用支援も含まれます。
3. 研究者コミュニティ形成:デサイロが主催する学際的な研究会やイベントへの参加機会を提供し、他の採択者との交流を通して研究を深める機会を創出します。

助成金の使い道は研究費に限定されず、生活費への充当も可能です(3割まで)。

募集対象と応募資格



募集対象は人文・社会科学分野で博士号取得者、博士課程単位取得満期退学者、または博士課程在籍者です。商業出版における単著の刊行経験がないこと、デサイロの活動理念に共感することが応募条件となります。大学所属の有無は問いません。

審査基準:社会への貢献度と研究の革新性を重視



応募書類は、以下の5つの基準に基づいて審査されます。

1. 社会への貢献意欲
2. 現代社会への応答性
3. 研究の新規性
4. 研究方法・計画の妥当性
5. 他分野への波及可能性

審査委員:各分野の第一人者6名が選考



審査委員には、安斎勇樹氏(株式会社MIMIGURI代表取締役Co-CEO/東京大学大学院情報学環特任助教)、富永京子氏(社会学者/立命館大学産業社会学部准教授)、安田洋祐氏(経済学者/大阪大学大学院経済学研究科教授)、磯野真穂氏(独立人類学者)、久能祐子氏(フィランソロピスト/社会起業家)、岡田弘太郎氏(編集者/デサイロ代表理事)の6名が名を連ねています。

まとめ:人文・社会科学研究の未来を拓くプログラム



「デサイロ アカデミックインキュベーター・プログラム」は、単なる資金援助にとどまらず、人文・社会科学研究の活性化と社会への貢献を促進する包括的な支援体制を提供します。研究者の方々にとって、大きな転機となる可能性を秘めたプログラムと言えるでしょう。8月25日締め切りです。興味のある方はぜひご応募ください。

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