TelitのIoTモジュール
2019-12-17 08:00:10
TelitのIoTモジュール、NTTドコモとの接続試験を突破し多彩な活用が可能に
Telitの新モジュール、NTTドコモとの相互接続試験を完了
ロンドンを拠点とするグローバルなIoT(モノのインターネット)企業、Telitは、イスラエルの通信規格を用いた2つの新しいIoTモジュール「LE910C1-AP」と「LE910C4-AP」が、NTTドコモの相互接続性試験を無事に完了したと発表しました。これにより、Telitは日本市場向けに、NTTドコモのネットワークを利用した多様なIoTソリューションを提供できるようになります。
LE910C1-APとLE910C4-APの機能
LE910C1-APモジュールは、LTEカテゴリー1に基づいており、ダウンロード速度が10 Mbps、アップロード速度が5 Mbpsです。特に、追跡装置やテレマティクス、ナビゲーションシステム、デジタルサイネージ、ATM、キオスク、さらにはビデオキャプチャデバイスなど、幅広い用途に最適とされています。
一方、LE910C4-APはLTEカテゴリー4に対応し、ダウンロード速度は150 Mbps、アップロード速度は50 Mbpsに達します。このモジュールは、モバイルブロードバンドルーターやゲートウェイ、そしてストリーミングビデオのような高帯域幅が求められる用途への活用が期待されています。これにより、ユーザーはより高速かつ効率的なデータ通信を実現できます。
両モジュールは、高機能なソリューションを提供し、既存のTelitのxE910ファミリーからの移行もスムーズに行えます。また、TelitのWE866C3-P Wi-Fiモジュールと組み合わせることで、Wi-Fi-to-LTEゲートウェイとしても機能します。さらに、「VoLTE」(Voice over LTE)を使用した音声通話にも対応しており、さらにLTE未対応地域向けには3G接続のフォールバック機能も用意されています。
位置情報機能の強化
新しいLE910C1-APおよびLE910C4-APモジュールは、GNSS測位機能を追加するオプションがあります。これにより、位置情報を利用するIoTアプリケーションへの対応が可能です。具体的には、GPS、GLONASS、Beidou、Galileo、QZSSといった衛星システムの同時サポートが含まれ、さらに、SBASやRTCMメッセージを活用した高精度のディファレンシャルGPS機能も装備しています。
Telitの展望とアプローチ
Telitのカントリーディレクターである佐藤修氏は、「新しいモジュールは、日本の顧客に対し、NTTドコモのネットワークを利用した多彩なLTEソリューションを提供することができる」と強調しました。また、Telitは日本市場におけるIoTインテグレーターやプロバイダー、顧客に対してリーダーシップ的な役割を果たすことを目指しています。
さらに、新しく認定されたすべてのモジュールは、Telit AppZoneに対応しており、開発者が製品設計を効率化できるツールやAPIを提供しています。これにより開発コストと時間を削減し、ソリューションアーキテクチャの最適化が進むことが期待されています。
Telitの役割と影響
Telitは過去20年間、IoTイノベーションを推進し、企業、OEM、システムインテグレーター、サービスプロバイダーなど、多くの業種において、セキュアでエンド・ツー・エンドのIoTソリューションを提供してきました。これにより、企業のデジタルトランスフォーメーションに貢献し、デジタルビジネスの推進を図っています。
Telitの提供する新モジュールは、IoT導入の新たな可能性を開き、今後の日本市場におけるIoTテクノロジーの発展に大きな影響を及ぼすことでしょう。
会社情報
- 会社名
-
Telit Wireless Solutions Japan株式会社
- 住所
- 東京都港区六本木6丁目2, 六本木ヒルズノースタワー, 9F
- 電話番号
-
03-5412-7650