伊藤園とコカ・コーラが愛知で初の物流共同配送を開始

愛知県での新しい取り組み

伊藤園とコカ・コーラボトラーズジャパンは、2024年8月から愛知県新城市を中心とした地域での物流共同配送を開始することを発表しました。この協業は、物流業界が直面している「物流2024年問題」への対応が背景になっています。

物流協業の必要性

近年、物流業界では効率的な配送体制の構築が求められています。特に、長距離移動や積載効率の低下が課題として浮上しており、これらは環境への負担をもたらす要因でもあります。このような状況を踏まえ、両社は共同で物流網を構築し、安定した製品の供給を目指します。

協業の特徴

今回の協業では、コカ・コーラボトラーズジャパンの物流パートナーが両社の製品を混載して配送する仕組みが採用されます。具体的には、まずコカ・コーラが店舗配送を行った後、復路で伊藤園の製品を積載し、コカ・コーラの倉庫に一時保管を行います。その後、両社の製品を混載し、共通の店舗へ納品される流れです。また、各取引店舗での伝票管理は確実に行われ、プライバシーが保たれた状態での物流が進められます。

環境負荷の軽減

この取り組みの大きな目的は、配送効率の向上と環境負荷の低減です。トラックやドライバーを効率よくシェアすることで、1回の配送あたりの積載量を増やし、輸送距離を最小化することが可能となります。これにより、CO2の排出量を抑える一助となることが期待されています。

他エリアへの展開

このプロジェクトから得られた知見は、将来的に他地域への物流協業の拡大に役立てられる予定です。伊藤園とコカ・コーラボトラーズジャパンは、今後も持続可能な地球環境の保全や企業価値の向上を目指し、非競争的分野でのアライアンスを模索していく方針です。

地域密着型営業の再構築

伊藤園は地域密着型営業を展開しており、自社製品を地域の小売店に直接提供しています。しかし、豊橋支店などでの長距離移動が偶発的に発生するため、配送効率が低下する傾向があります。コカ・コーラボトラーズジャパンでも仕組みは似ており、パートナーのトラックを利用して配送していますが、バラつきのある積載量が課題とされています。

この共同配送の試みは、企業の持続可能な成長を支える重要なステップとなるでしょう。両社の積極的な取り組みに期待が寄せられています。