2025年SPEXAで注目の新製品
小峰無線電機の挑戦
小峰無線電機株式会社は、2025年7月30日から開催される「第2回SPEXA(国際宇宙ビジネス展)」にて、最新のGNSSユニット「RJシリーズ」をお披露目することを発表しました。この新型ユニットは、アンテナと受信チップが一体となった設計で、特に通信状況が厳しい環境下でも高精度な位置測位を可能にします。
RJシリーズの特長
RJシリーズは二つの主力モデル、「RJF9P2」と「RJFD9P-L6」をラインナップしています。これらはどちらも、ublox社製の高性能受信チップを内蔵しており、L1、L2そしてL6周波数に対応しています。このL6周波数は日本のGNSS衛星「みちびき(QZSS)」のセンチメートル級測位補強情報を利用し、数センチメートルの高精度な測位を実現しています。
この新しいGNSSユニットは、特に測量や情報化施工、IT農業といった分野での利用が期待されています。たとえば、建設現場においては精密な施工が可能となり、農業分野では高精度の農機操作による効率的な農地管理が行えるようになるでしょう。
みちびきからの未来
2026年には、現在の4機体制から7機体制に移行するみちびきですが、これにより、GNSS技術の運用はさらに本格化すると予想されています。現在、でもすでにRJシリーズはこの新体制に向けた準備が整っており、信号を安定的に受信できる能力を持っています。
仕様と機能
- - 「RJF9P2」: 受信チップにublox社製ZED-F9Pを内蔵。出力方式はUBX、NMEA、RTCMに対応。
- - 「RJFD9P-L6」: ublox社製のZED-F9P+ZED-D9Cを内蔵。このモデルも同様に出力方式はUBX、NMEA、RTCMに対応しています。
- - 「RJCLAS-L6」: Septentrio社製のmosaic-CLASを使用しており、出力方式はSeptentrio Binary Format、NMEA0183などに対応しています。
また、RJシリーズには32GBのMicroSDカードが内蔵されており、データの保存や、Rxtoolsによるデータ取り出しも可能です。
ノイズキャンセリング機能
このジョイントユニットのもう一つの特長は、LTE帯域(1.5GHz帯)周辺のノイズキャンセリング機能を搭載している点です。これは、日本国内の無線通信状況を考慮した設計で、より安定した通信を実現するための重要な要素です。サイズも小型で軽量なので、様々な場面で扱いやすい製品です。
まとめ
小峰無線電機のRJシリーズは、厳しい環境下でも高精度な位置情報を提供します。SPEXAでの出展によって、さらに多くの業界に提供する機会が増えることでしょう。宇宙ビジネスの発展とともに、彼らの新技術がどのように私たちの生活を変えるのか、今から楽しみです。