AIツール導入セミナーが医療現場の効率化と未来への展望
2025年5月29日、パシフィコ横浜ノースにて「執筆アシストなどのAIツール導入がもたらす働き方改革へのインパクト」と題したモーニングセミナーが開催されました。このイベントは、世界的に科学コミュニケーションおよびテクノロジー分野で名を馳せるカクタス・コミュニケーションズが主催し、特に医療研究者におけるAIツールの活用方法に焦点を当てました。
セミナーは、始まるや否や多くの研究者や医療従事者で賑わい、立ち見が出るほどの盛況ぶりでした。国立成育医療研究センターの守本倫子先生が司会を務め、福井大学の坂下雅文先生とカクタスの岩田健太郎がスピーカーとして登壇しました。
第一部: AIツールの実例と効果
第一部では、福井大学病院の坂下先生が円滑な研究支援のための実践的な内容を紹介しました。具体的には、彼が所属する医学研究支援センターで導入されたAI 英文執筆支援ツール「Paperpal」のトライアル事例に基づいて、実用性と効果についてお話しされました。坂下先生は、AIツールの導入がどのように大学全体の運営に影響を及ぼしたか、実際の執筆支援サービスの使用感に関する体験も交えて説明しました。
第二部: AIツールの特徴とその将来性
続いて、カクタス・コミュニケーションズの岩田氏が、Paperpalの特長や他のAIツールとの違いについて詳しく解説しました。AIによる英文チェックやリアルタイムでの表現改善を可能にするPaperpalは、研究者の論文執筆活動を支援するためにデザインされています。また、エディテージが展開する英文症例報告の執筆支援サービスについても紹介され、参加者の関心を集めました。
パネルディスカッション: AIの臨床現場への導入
セミナーの締めくくりとして、守本先生の取り計らいで坂下先生と岩田氏によるパネルディスカッションが行われました。この中で、AIツールの導入が臨床業務にどのように影響を及ぼすかについて意見が交わされ、医療従事者が本来の業務に集中しやすくなるという共通の見解が得られました。参加者からは、構造的な効率化だけでなく、質の高い医療提供に対する支援としても期待されていることがわかりました。
アンケート結果と今後の展望
セミナーの後、参加者に対するアンケートを実施した結果、なんと98.07%がPaperpalを自身の組織でも導入したいと回答しました。この結果は、AIツールが医療現場にとって大きな可能性を秘めていることを示しています。
カクタス・コミュニケーションズは、今後もこのようなツールを通じて研究者の生産性を高められるようなサービスの開発に力を入れていく方針です。今後の展開が非常に楽しみです。
まとめ
今回のセミナーは、医療現場におけるAIツールの導入に関する重要な情報を提供する貴重な機会となりました。医療従事者が効率よく本来の業務に集中できるような環境が整備されていくことが期待されます。カクタス・コミュニケーションズは、これからも科学コミュニケーションとテクノロジーの分野で革新を続けるでしょう。
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