音楽教育の新たな形
上野学園大学では、クラシック音楽の教育普及とその担い手となる人材の育成を目的とした支援プログラム「音楽を“まなびほぐす” Unlearning Music」を実施しています。このプログラムは、2015年度から始まり、音楽文化研究センターが主体となって進めています。教育普及に対する理解を深め、実践者たちの能力を引き上げることを意図しています。
音楽と学びの新しい関係
「音楽を“まなびほぐす”」は、クラシック音楽の教育普及プログラムに必要な支援を洗い出し、より良い実践環境を築くための試みです。「まなびほぐし」という言葉は、音楽を通じて学びの障壁を取り除き、参加者の自主的な学びを促すことを意味しています。このプログラムでは、ファシリテーターを育成し、多様なアートジャンルの中での実践を推進していきます。
取り組むテーマは?
ULM2016では、以下の三つのテーマに焦点を当てています:
1.
クラシック音楽の専門性:その本質や役割についての探求
2.
教育普及プログラムの目的:具体的な目標設定について考える
3.
実践者たちの専門知:実際の活動を通じて身につけるべき知識や技能
このようにして、音楽の専門家たちがどのように音楽を普及し、次世代に引き継いでいけるかを模索しています。
地域社会との繋がりを意識したプログラム
このプロジェクトは、地域社会との連携も重要視しています。音楽家と市民が共鳴し合う場を作り出し、また、アウトリーチ活動を通じて地域の人々が音楽に触れ、楽しむ機会を増やすことを目指しています。音楽プロデューサーやアートプランナーなどが参加し、様々な視点から「音楽とは何か」という問いに取り組んでいます。
具体的な活動内容
ULMでは、以下のような講座やワークショップが開催されます:
- - レクチャー:九州大学の中村美亜准教授とニッセイ基礎研究所大澤寅雄氏による、音楽との新たな関係性を見出す講義
- - ワークショップ:ピアニストの仲道郁代氏が、クラシック音楽の楽しみ方を提案
- - ゼミナール:音楽の理論や実践についての学びを深める場
参加者とともに創出する新しい知識
この取り組みは、ただの講義や一方的な知識の提供にとどまりません。参加者たちと共になり、新たな学問的視点やアイディアを形成し、実践に還元することを目指しています。学びの場を多様化し、既存の枠組みに囚われることなく進められる学習スタイルを探っています。
まとめ
上野学園大学の「音楽をまなびほぐす」プロジェクトは、将来にわたるクラシック音楽の教育と人材育成に対する新しい試みです。音楽の力を信じ、社会に貢献しようとする熱意を持った実践者たちを迎え入れ、共に学び合うコミュニティを構築しています。音楽教育の未来を拓くこのプロジェクトに対する期待が高まっています。