住友林業株式会社の子会社であるCrescent Communitiesが、新たな賃貸用集合住宅「NOVEL UHill」を米ノースカロライナ州ダーラム近郊に開発することを発表しました。本プロジェクトは、ダーラムエリアの経済成長に応じた住宅需要に応えるもので、400戸の住戸を持つ混構造の6階建てです。まず2024年に工事が開始され、2026年11月から順次入居が始まります。
物件「NOVEL UHill」の特長
「NOVEL UHill」は地元の大学に通う学生や若年層をターゲットに、スタジオタイプから3ベッドルームまで多様な住宅タイプを提供します。建物は1階が鉄筋コンクリート造、2階から6階までは木造で構成されており、木材を積極的に使用することで脱炭素社会の実現に寄与しています。コスト効率だけでなく、木材の特性により「建てるときのCO2排出量」を削減することが可能です。また、木材は中でCO2を吸収し貯蔵するため、環境への影響を軽減します。
共有スペースも充実しており、コーヒーショップ、スカイラウンジ、プールテラス、フィットネスセンターなど、居住者が多様なライフスタイルを楽しめる施設が整っています。この物件は、居住者が快適に生活できるよう配慮されています。
地域の魅力
このプロジェクトが位置するダーラム都市圏は、「リサーチトライアングル」と呼ばれる地域に近接しており、デューク大学やノースカロライナ州立大学、ノースカロライナ大学チャペルヒル校といった著名な大学が集まっています。ダーラムの中心部にも近く、ダウンタウンエリアや先端産業地区へのアクセスも良好です。また、周辺には生活に便利な商業施設や飲食店が多数存在し、快適な生活環境が提供されています。
ノースカロライナ州は企業進出を促進する法人税率の引下げを進めており、今後の人口増加や経済成長が期待されています。これにより、ダーラムエリアの住宅需要も拡大すると見込まれています。
開発のスキーム
「NOVEL UHill」の開発は、住友林業グループのCrescent社に加え、九州電力の子会社Kyuden Urban Development AmericaとNECキャピタルソリューションの子会社NEC Capital Solutions Americaが共同で進めています。住友林業の関連会社であるSFCアセットマネジメントがプロジェクトの運営や調整を行う役割を担います。
住友林業の未来
住友林業グループは、木材や森林を活用した事業を推進しつつ、長期ビジョン「Mission TREEING 2030」を掲げています。このビジョンに基づき、脱炭素に貢献するための様々な取り組みを進めており、グローバルに展開しています。米国の賃貸住宅事業でも着実に成長を続け、全米での供給戸数が増加しています。特にこの新たなプロジェクトは、持続可能な建築の実現に向けた重要な一歩となるでしょう。
「NOVEL UHill」は、デザイン性だけでなく、エコフレンドリーな要素を兼ね備えた先進的な居住空間を提供します。居住者が求める多様なニーズに応えつつ、地域社会に寄与することが期待されています。全体として、住友林業の未来に向けた新たな挑戦と発展がこのプロジェクトを通じて見込まれています。