長崎市の観光消費動向をデータで解析
株式会社ナウキャストと株式会社ジェーシービー(JCB)が共同開発した「JCB消費NOW」が、このたび長崎国際観光コンベンション協会の観光消費動向レポートに活用されました。このデータは、クレジットカード決済に基づく匿名加工データを利用しており、地域の消費動向を反映した信頼性の高い指標として注目されています。
長崎市への訪問客による観光消費動向を把握するため、2024年の上半期(1月〜6月)に関する具体的なデータ分析が行われました。このレポートは協会会員専用で、一般には公開されていませんが、長崎市を訪れた観光客がどのような消費行動を見せているのかを理解する貴重な資料となっています。
データに基づく観光消費の解析
「JCB消費NOW」のデータを用いることで、利用者の居住地や性別、年代などの属性別に消費動向を深堀りすることが可能です。特に新型コロナウイルス感染症の影響があった2023年と、感染症前の2019年のデータを比較することで、長崎市の観光業の復興具合や変遷を垣間見ることができます。
長崎国際観光コンベンション協会の役割
長崎国際観光コンベンション協会(DMO NAGASAKI)は、2018年に地域DMOとして登録された組織で、地域の観光資源を最大限に活用し、「訪問客の満足度向上・消費拡大」を図るmissionを掲げています。観光施設との連携やブランディング戦略の推進を通じて、長崎市を選ばれる観光地にしていくことが求められています。
この協会では、特に観光業界のニーズに応じた事業推進やマーケティングサイクルの構築に注力しており、地域観光の課題を解決しながら新たな価値を提供しています。
JCB消費NOW の概要
「JCB消費NOW」は、クレジットカード決済データをもとに日本国内の消費傾向を明らかにするための数値指標です。この指標はプライバシーに配慮した形で加工されており、さまざまな消費データを含む66種類の指数を提供しています。これは、従来の統計に比べて迅速に利用できるため、多くの金融機関や報道機関において信頼されているツールとなっています。
データは約2週間で集計され配信され、政府の公式統計報告よりも速報性が高いため、時代の変化に敏感な意思決定を支援する役割を果たしています。
経済のトレンドを捉える
ナウキャストとJCBの協業は、国内外での経済と消費動向の把握に目を向けています。このデータを活用することで、観光業だけでなく、ビジネス全般において経済トレンドを読み解く手助けを提供。地域経済の発展に寄与するとともに、次世代の金融システムの進化に向けた新たなアプローチを模索しています。
長崎市における観光消費データの解析は、今後の観光施策や経済戦略にとって欠かせないものとなっていくでしょう。