日本ガイシの生成AI活用が新製品の可能性を拓く！

日本ガイシとストックマークの新たな挑戦

日本ガイシ株式会社（以下、日本ガイシ）とストックマーク株式会社は、2024年2月から約1年間にわたる実証実験を通じて、生成AIを用いた新たな製品提案の可能性を探求してきました。特に、AIを活用し、保有技術と社会課題に対応する新規用途の開発に成功しています。これにより、生成AIによる10件以上の有望な新製品案が提案されました。

実証実験の目的

本実証実験の主な目的は、日本ガイシの製品や技術の新規用途探索の高精度化と高速化です。ストックマークが開発した日本語特化型の大規模言語モデル（LLM）、「Stockmark-LLM」を活用し、生成AIによる新しいアイデアの創出を目指しています。ナレッジグラフを駆使し、製品や技術情報の相互関係を把握した上で、AIが独自の提案を行うシステムを構築しています。

実証実験の成果

約1年間にわたる研究の結果、生成AIは100件以上の新製品候補を生み出し、そのうち10件以上が有望なアイデアとして評価されています。AIによる技術の深い理解が実現され、従来の手法では解析しきれなかった複雑な技術の再解釈や、新たな応用可能性が見いだされています。例えば、再生可能エネルギーや水処理の分野での新技術が注目されています。

LLMとナレッジグラフの活用

この実証実験では、AIの能力を活かすために段階的な追加学習が行われています。最初に日本ガイシの製品の特徴や用途、強みを学習し、その後特許や論文などを組み合わせてナレッジグラフを構築することで、AIが技術と社会的意義を結びつける力を向上させました。このアプローチにより、提案される用途の精度が飛躍的に向上しました。

今後の展望

今後は、これまでの実証実験の知見を基に、さらなるデータマッチングを進め、新たな製品提案の精度を高めることを目指します。また、“New Value 1000”という目標のもと、事業創出や市場展開の加速を図る予定です。デジタルトランスフォーメーション（DX）が促進される中、日本ガイシの成長戦略を強力に推進します。

日本ガイシとストックマークの背景

1919年創立の日本ガイシは、特別高圧がいしや電力関連機器を製造し、セラミック技術を駆使してきました。その製品群は、電力貯蔵用バッテリーや半導体製造装置用部品など多岐にわたります。一方、ストックマークは、生成AIを用いて新たなビジネスモデルを構築し、多くの企業の変革を支援しています。

このように、日本ガイシとストックマークが共に取り組むプロジェクトは、生成AIがもたらす未来の可能性を具現化するものと言えるでしょう。技術力を基盤にした新たな価値創造に期待が寄せられています。