業務用パンメーカーが提案する新ブランド『NukumOri』が宿泊業界の課題を解決

業務用パンメーカーが新たに打ち出したブランド『NukumOri』

7月23日から25日までの期間中、大阪で開催される「ホテル・レストラン・ショー＆FOODEX JAPAN in 関西 2025」に、創業75年の業務用パンメーカー、株式会社オリエンタルベーカリーが新ブランド『NukumOri』を発表します。このブランドは、宿泊業界の現在の課題を解決するために設計されたものであり、特別な朝食体験を提供することを目指しています。

宿泊業界の直面する3つの課題

宿泊業界は、ゲスト体験の向上、人手不足、朝食品質の維持とコスト管理という3つの重大な課題に直面しています。

1. ゲスト体験価値の向上

観光庁の調査によると、宿泊施設選びの際に「朝食のおいしさ」が選択の大きな要因であると答える旅行者が48.3%に上っており、記憶に残る朝食体験が顧客満足度やリピート獲得に重要です。

2. 深刻な人手不足とコスト増加

厚生労働省のデータによると、宿泊業界の有効求人倍率は約4.2倍に達し、早朝の人材確保が困難な状況が続いています。また、高騰するエネルギーや原材料価格が、調理コストを前年比約12%上昇させています。

3. 品質管理とコストの均衡

コストを抑えつつ品質を維持する取り組みは、特に冷凍パンの温度や保管スペースに関する問題が影響します。

新ブランド『NukumOri』の誕生

オリエンタルベーカリーは、これらの課題を解決し、新たな価値を生み出すために『NukumOri』を立ち上げました。ブランドのコンセプトは『温もりから生まれる、心ほどけるひととき』で、特別な朝をゲストに提供することを意図しています。

NukumOriの特徴

- 温もりとnook（ヌック）をコンセプトとし、業務用パン製造の技術を活かしています。
- 毎日焼きたてのパンを冷凍せずに提供し、温度変化を最小限に抑えて香りと食感を維持。
- 国産小麦や瀬戸内レモンなど、産地にこだわった原料を使用し、四季を感じる商品の展開も行います。

ソリューションの内容

『NukumOri』は宿泊業界のために以下の3つのソリューションを提供します。
1. 非日常と温もりを感じられる商品ラインナップ: 国産小麦を用いたパンは、安心感をもたらし、特別な体験を提供します。
2. 業界希少な常温・小ロット納品: 毎日焼成したパンを常温納品し、品位を保ったままゲストのもとに届けます。
3. 冷凍庫不要でコストを削減: 冷凍管理が不要となり、廃棄ロスを抑制します。

NukumOriが目指す未来

『NukumOri』は宿泊業界の課題に対応し、同時に持続可能なホテル運営へも寄与することを目指しています。フードロスの削減や地域農産物の活用を通じて、社会的価値を創出し、今後も取り組みを進めていきます。地域素材とのタイアップ商品や季節限定アイテムなどを通じて「ホテル全体の価値体験」を向上させていくことでしょう。