清涼飲料業界の新たな挑戦
サントリー食品インターナショナルと両備ホールディングスが共同で、画期的なリサイクルシステム「ボトルtoボトル」を導入しました。この取り組みは、高度なリサイクル技術を駆使して使用済みペットボトルを新たなペットボトルに生まれ変わらせるものです。具体的には、両備ホールディングスの運営する全13店舗の店頭で集められた使用済みペットボトルが、8月1日から回収され、このリサイクルプロセスに繋がります。
取り組みの背景
サントリーグループは創業以来、「人と自然と響きあい、豊かな生活文化を創造する」という理念のもと、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを進めています。2030年までに全てのペットボトルを100%サステナブルにすることを目指し、様々なプロジェクトを展開してきました。一方、両備ホールディングスも「安全・安心・エコで健康」という経営テーマのもと、サステナビリティ活動に精力的に取り組んでいます。
今回の提携により、両社は「リサイクル適性が高く、再資源化の仕組みが整ったペットボトルを資源として循環させることが、持続可能な社会の実現に貢献する」という共通の思いを持つに至り、新しいリサイクルの形を実現しました。
店舗での「リサイクルの見える化」
この新しい取り組みを通じて、両備ストアの店舗では「リサイクルの見える化」を進めています。これは、地域の顧客にリサイクルに参加してもらうための意識を促す活動です。店頭での回収が進むことで、お客様が自らリサイクルに取り組みやすくなるだけでなく、地元の資源の有効活用にも繋がります。
両備ホールディングスの特徴
両備ホールディングスは、岡山県岡山市を拠点とする企業で、交通や運輸、不動産、情報、生活関連事業など広範な事業を展開する両備グループの中核です。また、両備ストアカンパニーは、岡山県南区に本社を置き、地域の特性を生かしたスーパーマーケットを運営しています。具体的には、郊外型の「リョービプラッツ」や、高品質の商品を取り扱う「パークス」、都市部の小型スーパー「森のマルシェ」など多様な形態の店舗を展開し、地域のお客様のニーズに応えています。
サントリーのリサイクルの取り組み
サントリーグループは2012年に、国内飲料業界で初めてリサイクル素材を100%使用したペットボトルを導入。その後、CO2排出量を大幅に削減する「FtoPダイレクトリサイクル技術」の開発にも成功しています。ペットボトルのリサイクルを実現するため、様々な技術革新を進めており、持続可能な社会を目指しています。
今後の展望
両社は2030年までに、使用するすべてのペットボトルをリサイクル素材や植物由来素材など、化石由来原料の新規使用をゼロにすることを目指しています。この取り組みにより、リサイクル活動のさらなる強化、省資源化を促進し、地域社会との関係を深めていくことが期待されます。
サステナビリティへの注力により、両備ホールディングスとサントリーがどのように地域社会と共に未来を切り拓いていくのか、今後の進展に注目が集まっています。